20キロをわずか5分で、「空飛ぶクルマ」は近い将来に普及するか―中国

人民網日本語版    2024年9月12日(木) 12時30分

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四川省自貢市でこのほど、翼幅16メートル、最大離陸重量2.5トン、定員最大6人の航空機が、飛行中に複数のパラメータチューニングのテストを行った。

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電動垂直離着陸機(eVTOL)は「空飛ぶクルマ」とも呼ばれる。四川省自貢市のある汎用空港でこのほど、翼幅16メートル、最大離陸重量2.5トン、定員最大6人の航空機が、飛行中に複数のパラメータチューニングのテストを行った。

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上海沃蘭特航空技術の董明(ドン・ミン)最高経営責任者(CEO)は、「これは中国民用航空華東地区管理局が受理した初の旅客輸送有人eVTOLプロジェクト。このタイプのeVTOLは200~400キロメートルの短距離輸送に適しており、中国国内の受注意向だけでもすでに700機を超えている」と説明した。

ヘリコプターをはじめとする相対的に成熟した交通手段と比較した場合、eVTOLにはどのような優位性があるだろうか。

中国航空工業集団の民用機システム工学研究センターの王戦超(ワン・ジャンチャオ)常務副センター長は、「ヘリコプターに比べ、eVTOLは電動化、スマート化、無人化などの面での優位性が明らかだ。eVTOLはバッテリーが動力になり、運航コストがより低く、さらにグリーンで低炭素だ。同時に、eVTOLは複数のローター、複数の動力源、パラシュートを搭載するなどの設計を取り入れることができ、安全面のバックアップがよりしっかりしており、自動運転の条件が備わっている」と分析する。


大まかな統計によると、中国製のeVOTLは20数種類あり、そのうち億航智能設備(広州)が開発した「EH216-S」は中国民用航空局(民航局)が発行する有人自動運転航空機システムの型式証明、耐空証明、製造許可証を取得している。また、上海峰飛航空科技が開発した「V2000CG」は世界初の型式証明を取得したトンクラス大型eVTOLだ。中航通用飛機が開発した5人乗りの「AG-EX」縮小サイズの技術検証機もテスト飛行と開発の段階にある。

eVTOLの応用シーンは広く、旅客輸送、救急・救助、物流・配送、低空域観光などさまざまなシーンでの応用に大きな可能性がある。 少し前には、峰飛航空のeVTOLが初めて長江横断飛行に成功し、20キロメートルを超える飛行距離をわずか5分で飛んだ。同じ行程を車で移動すれば約25分かかる。前出の王常務副センター長は、「旅客輸送はeVTOLの最もポテンシャルを秘めた応用シーンになると予想される。eVTOLは低空域を高速で飛行し、作業を柔軟に行うことができ、地上交通の渋滞を効果的に緩和し、都市内の空中交通、短距離の都市間空中交通などの新業態の育成を加速させることができる」と分析する。

研究機関の試算では、昨年の中国eVTOL市場の規模は9億8000万元(約196億円)で、2024年は17億2000万元(約344億円)に増える見込みだ。また、2040年までに世界のeVTOL市場の規模は1兆ドルを超え、中国市場のシェアは20%以上になる見通しだという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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