深センの日本人男児襲撃事件が鳴らす警鐘―香港メディア

Record China    2024年9月19日(木) 17時0分

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香港メディアの香港01は19日、中国・広東省深セン市で日本人の男児(10)が襲撃されて死亡した事件について、「個別の事件であり、警鐘でもある」との論評記事を掲載した。写真は深センの日本人学校。

香港メディアの香港01は19日、中国・広東省深セン市で日本人の男児(10)が襲撃されて死亡した事件について、「個別の事件であり、警鐘でもある」との論評記事を掲載した。

18日朝、深セン市の日本人学校に登校中だった男児が、学校から200メートルほどの位置で男(44)に刺された。男児は病院に搬送され治療を受けていたが、19日未明に死亡した。男は現地当局に拘束され、取り調べを受けている。

記事は、「今回の報道を受け、人々は今年6月に江蘇省蘇州市で発生した日本人スクールバス襲撃事件、および(今回の事件が起きた日が)918(満州事変の発端となった柳条湖事件が起きた日)記念日という特殊な日付だったことに思い当たるだろう」と指摘した。

そして、18日に行われた外交部の定例会見での報道官の「異変」に言及。担当した林剣(リン・ジエン)報道官は記者からの「偶発的な事件だと思うか」との質問にあいまいな回答しかしなかったとし、前回の蘇州の襲撃事件では「偶発的な事件」と強調していたのとは異なる対応だったとした。

記事は、「蘇州の襲撃事件の際に、われわれ(香港01)は2つの点を指摘していた」とし、それは「中国当局の慎重さと動きの遅さは極端な民族主義を黙認するものではなく、逆に中国政府にとってネット上の民族主義をどのように管理するかは、一貫して難題であり続けている」「ネット上の極端なナショナリズムは中国社会の主流ではなく、国と国の交流がネット世論に巻き込まれることを最大限避けるべき」だったとした。

その上で、「蘇州の事件も深センの事件も個別の事件であるが、これらは警鐘でもある。特に、類似の事件が相次いで発生する中、当局はまたしても容疑者の情報をすみやかに社会に公表できなかった。これは内部・外部の迷いや憶測をエスカレートさせるだけである。特に今回の事件は918の当日ということで、多くの人が(日本人を狙ったものと)想像しないわけにはいかなかった」と論じた。

また、この事件の少し前に注目を集めた騒動があったとし、今月上旬に北京市の円明園で中国人インフルエンサーが日本人観光客らに難癖をつけて追い回した動画が物議を醸したことに言及。「この騒動ももちろん個別のケースであるが、こうした雰囲気が広がっていくと中国にいる外国人だけでなく、われわれ(中国人)自身も最終的に傷つくことになる」と論じた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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