人民網日本語版 2024年10月7日(月) 11時30分
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中国の若者の間でリアクション動画が人気となっている。資料写真。
林生さんは仕事が終わって帰宅すると、スマホで外国のゲームブロガーが、大ヒットしている中国初の国産AAAゲーム「黒神話:悟空(Black Myth:Wukong)」を遊ぶ様子を視聴し始めた。そして、画面に「勝利」という文字が表示されると、ゲームブロガーと林生さんは同時に「やったー!」と喜んでいた。中国新聞社が伝えた。
「90後(1990年代生まれ)」の林生さんはメディア企業で働いており、普段ゲームをする時間はほとんどないものの、「『黒神話:悟空』のリアクション動画は見ている。このゲームを実際に遊んだことはないが、ゲームブロガーがクリアしたところは見ているので、クリアしたようなものだ」と話す。
林生さんが言うところの「リアクション動画」とは、人が何かに反応したり、評価したりする様子を映した動画のことを指す。リアクション動画の画面は通常二つに分かれていて、一方は反応の対象となっているものの映像、そしてもう一方は反応するブロガーが映る映像となっている。反応の対象となるものには、人気ドラマや映画、音楽、ゲームなどがある。 まず、YouTubeといった海外の動画共有サイトに登場したリアクション動画は近年、中国の若者の間でも人気となっている。ソーシャルコマースプラットフォームの「小紅書」では、「リアクション動画」という話題のクリック数が延べ1666万回を超え、動画サイト「bilibili(ビリビリ)」で最も人気となっているリアクション動画の再生回数は延べ960万回に達している。
「90後」の曾昭奇さんは、リアクション動画がもたらしてくれる「自己肯定感」を重視しており、自分のお気に入りの作品のリアクション動画を見て、「他の人がその作品をどのように称賛しているかをチェックしている」という。
「95後(1995~99年生まれ)」の李亜楠さんは、ホラーゲームのリアクション動画を好んで見ており、「自分一人だと怖いけど、動画の中でブロガーと一緒ならそんなに怖くなくなる。リアクション動画がもたらす誰かが一緒にいてくれる安心感が一番気に入っているところ」と話す。
実家から離れて、他の地域で一人暮らししている徐峰さんは、「リアクション動画は『いつでも交流できる仲間』のようなもの。ドラマを一緒に見るためだけに、遠くから友達にわざわざ来てもらうことなどできない。でも、リアクション動画は、オンラインで自分の感じたことをリアルタイムで共有できる仲間になってくれる」と話す。
リアクション動画が登場したばかりの頃、ブロガーは芸能人やネット有名人がメインだったが、今はそこに加わる「素人」がどんどん増えている。大勢の「素人」のブロガーが加わったことで、リアクション動画をめぐる「競争の場」の細分化も進んでいる。
「心が通い合う友達を見つけるのは難しいけど、『リアクション動画』ならすぐに見つかる」と話す徐峰さんは、現在もリアクション動画を通して自分が共感でき、共鳴できる仲間探しに夢中だ。一方の林生さんは、「家族や友人と対面でドラマを見る方が、どんなに素晴らしいリアクション動画よりも楽しい。だから家族や友達と一緒に過ごせる機会がもっとあることを願っている」としている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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