ミャオ族のろうけつ染め、民間で生まれた芸術でありライフスタイルでもある

和華    2024年10月9日(水) 17時30分

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ミャオ族のろうけつ染めは民間で生まれた芸術でありライフスタイルでもある。

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現代の織物や染物の技術が伝わる前、温暖湿潤な貴州地域の人々は多量に蓼藍を用いて独自の藍色を染めていた。

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ミャオ族の風俗では、すべての女性にろうけつ染めの技術を伝承する義務があり、母親は自分の娘にろうけつ染めを教えなければならない。そのため、ミャオ族の女性は幼い頃からこの技術を学ぶ。貴州省では、男性であれ女性であれ多くの人がろうけつを得意としており、スカート、エプロン、ふとんカバー、帽子、シーツ、カーテン、扇、風呂敷、スカーフ、ハンカチ、ショルダーバッグなど日用品にろうけつ染めが用いられている。


日用品や服飾以外にも、祭日の装飾、冠婚葬祭、人生の儀式、先祖を祭り神を敬うなどの場面でろうけつ染めの物が見られる。現地の人々にとってろうけつ染めの商品は日常生活と密接に結びついており、欠かすことのできない実用品・装飾品であり、信仰や祈願、気持ちを表現する一種の生活様式となっている。


今日では草木染めに代わって、安くて便利な化学染料が使われるのは避けられないが、長い時間をかけて深く根付いた民族の伝統はここで粘り強く続いてほしい。

中国の改革開放以来、貴州省の少数民族のろうけつ染めが各地で再発見され、研究されるにつれて、これまであまり浸透していなかったろうけつ染めが都市部の人々の日常生活に入っていき、人気を博している。しかし、同時に商品化による低俗化の危機も起きている。ろうけつめの高品質で独立した芸術スタイルとしての発展を阻んでいるのだ。


近年では、ろうけつ染めは人々から称賛を集めるファッションとなり、一部の芸術家の努力によって、貴州省のろうけつ染めは変化を遂げている。独立した高品質な現代アートの様式として、次第に現代文化の仲間に入り、民間の実用的なものから個人的で創造性が高い芸術へと段階を上っている。消滅の危機に瀕していた自然藍の染め織物は再び精彩を放ち、生命力にあふれたものになっている。(提供/日中文化交流誌「和華」・編集/藤井)

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