CRI online 2024年10月10日(木) 18時20分
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10カ月にわたる発掘の結果、重慶市武隆関口1号墓から漆器、木器、竹器、銅器、玉器などさまざまな文化財680点余りが出土しました。写真は重慶市武隆区。
中国南西部に位置する重慶市文化遺産保護管理所が7日に明らかにしたところによりますと、10カ月にわたる発掘の結果、重慶市武隆関口1号墓から漆器、木器、竹器、銅器、玉器などさまざまな文化財680点余りが出土しました。考古学の専門家はその中から国内でこれまで最古の地下告示書(故人が冥界に行く時に発行される紹介証明書)と木造船の模型を発見しました。
武隆関口1号墓は烏江下流の重慶市武隆区江口鎮に位置し、川に沿って埋葬された長方形の縦穴土坑木棺墓で、棺室内は長年満水状態にあり、盗掘されていません。明確に年代がわかり、かつ保存が完全な前漢初期(約紀元前200年ほど)の墓では極めて珍しいものです。墓の規模、ひつぎの構造、多くの器物が2点セットになっている状態は、すでに発見された前漢初期の九等爵級墓に類似しています。
重慶市文物考古研究院の最新の研究成果によりますと、武隆関口1号墓がこれまで得た研究成果には複数の価値があります。第1に、国内最古の地下告示書を発見したことで、かつての楚国の範囲外で発見された唯一の地下告示書でもあります。告示書の内容から分かるように、埋葬時期は紀元前186年で、埋葬は名目上「地方官から地下丞へ」という手続きを経ており、中国古代の帰葬(故郷に送り埋葬する)制度を研究するために典型的な事例を提供しています。第2に、中国最古の副葬木造船模型が発見されたことで、巴蜀(現在の四川省)地区の船舶輸送史と木造船の形状を研究するために実物の証拠を提供しました。第3に、天幹と地支(古代中国で使用された数詞で、時間と空間を表す)を回転可能な器物の上に置き、毎日回転させるとその日の日付となる、日付を記すために使用された可能性のある幹支木簡が初めて発見されました。第4は、国内最古の中医薬丸薬を発見したことです。これまでに発見された最古の植物と鉱物の混合薬剤でもあり、墓からは医薬に関連する大量の実物資料が発掘され、製薬道具、香袋、丸薬、朱砂、松脂、シソなどの中医薬原材料が含まれ、前漢初期の薬物製剤の調合、医薬養生観念などの研究に証拠を提供しました。第5に、関連考古学的発見は巴蜀地区の中国化プロセスに対する伝統的な認識を修正するのに役立ち、高度な漢化特徴と漢文化確立過程における巴、蜀、楚、秦文化の交流・融合の時代的特徴を示し、これは中華民族の多元的一体構造の形成過程を研究する重要な事例だとみられています。(提供/CRI)
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