中国の新職業、荷物をよりスピーディーに配送するドローン操縦士

人民網日本語版    2024年10月13日(日) 13時30分

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ドローン操縦士は2019年4月に中国の人的資源・社会保障部が発表した13種類の新職業の一つとなっている。

広東省深セン市福田区にある物流大手・順豊の福民エリアエクスプレス集散ポイントの屋上では、地上スタッフの準備が終わると同時に、パソコンの前に座っているドローン操縦士・李佐強さんがスマート運営・コントロールプラットフォームに表示されている「離陸」のボタンをクリックしていた。すると、近くにあるドローン用ヘリポートでは、シルバーホワイトで正方形の物流ドローン「豊翼方舟40」のプロペラが高速で回転し始め、離陸して空高く舞い上がり、10キロの荷物を積んで、竜華エリアの永新工業区にある店舗に向かって飛んで行った。人民日報が伝えた。

地上スタッフとドローン操縦士が連携することで、10キロほど離れた場所に荷物を運ぶのにかかる時間が30分から15分に短縮された。周りには荷物が整然と並べられた場所で李さんは高い空を眺め、ドローンが既定のルートを安全に飛行するよう操縦していた。

ドローン操縦士になってすでに6年という李さんは、ドローンだけでなく、宅配業のベテランでもある。ドローン操縦士は2019年4月1日に中国の人的資源・社会保障部が発表した13種類の新職業の一つとなっている。第一線で宅配便配達員として働いていた李さんは、社内で募集されていたドローン操縦士のポストに応募し、何回にもわたって行われた選抜を経て、ドローン操縦士の責任者となり、低空域物流の分野に正式に足を踏み入れた。

ドローン操縦士は、宅配便ネットワークをさらに拡大するほか、新興技術を従来の物流にしっかりと融合させている。しかし宅配便配達員からドローン操縦士への転向は決して簡単なことではない。

李さんは「腕のいいドローン操縦士はさまざまな分野の知識と技術が必要。ドローンは飛行中にさまざまな要素の影響を受けることがあるため、ドローンの部品や構造の原理などをしっかりと把握していなければ、突発的な状況に対応することはできない」と話す。

そして、「ドローンの操作は今、どんどんスマート化されており、航路をきちんと設定しておけば、ワンクリックで自動で戻って来る。それでも、ドローン操縦士は基本的な操作をマスターしておかなければならない。飛行中に、電波干渉を受けて故障したり、操作不能になったりした場合には、ドローン操縦士自らが操作しなければならず、時には完全に手動で戻ってくるように操作しなければならない場合すらある」とした。

ドローン操縦士になってからの6年の飛行距離が40万キロ以上という李さんは、低空域物流の急速な発展を当事者として見守ってきた。都市から農村、高原から海に浮かぶ島に至るまで、応用シーンはますますバラエティーに富むようになっている。また。輸送する荷物も書類から衣類、そして、野菜や果物、ジュエリーなど、さまざまなジャンルの商品を扱うようになっている。さらには軽い荷物だけでなく、重い荷物も運べるようになり、輸送距離も中・短距離から長距離へと伸び、輸送能力がますます強化されている。

「業界は日進月歩で発展しており、自分の当時の選択が正しかったと自信をもって言える。事前調査や試験飛行をした上で、私が率いるチームは昨年、深セン宝安区にドローン配送集散ポイントを2カ所新設し、ドローンの配送範囲がさらに拡大された。この低空域物流ネットワークの網目をさらに細かくし、ドローンがさらに広い分野、よりたくさんのシーンで、効率的かつ安全に配送のタスクをこなせるようにしていきたい」と、今後の目標について語る李さんの顔は自信で満ちていた。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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