湖北省科学技術庁が12日に明らかにしたところによると、世界初のウェアラブルヘルメット型オールデジタルPETが湖北省で研究開発された。科技日報が伝えた。

PETはアルツハイマー病（AD）やパーキンソン病（PD）などの神経変性疾患の早期画像診断の「黄金の基準」だ。だが、既存の臨床PETは高額で、感度が低く、適応性が弱く、分解能が低いといった原因により、高性能脳イメージングの需要を満たせていない。

華中科技大学同済医学院付属同済病院と湖北鋭世デジタル医療イメージング科技の科学研究チームが共同開発した初のウェアラブルヘルメット型オールデジタルPETは湖北省の医療工学の学際的な重要成果の一つだ。

このウェアラブルヘルメット型オールデジタルPETはMVTデジタル化サンプル採取技術を革新し、検出効率を100倍高めた。超精密なクリスタルカッティングにより空間分解能を2倍向上させた。独創的な球状ジオメトリ構造は脳の解剖学的形状に適応し、立体角のカバーの限界と空間分解能のボトルネックを突破し、感度を10倍高めた。半分以下のコストで、世界の同類ヘルメット型PETシステムを超えた。「頭部と一緒に動く」というデザインは、独創的な非対称正規化補正と高周波再構築技術を結びつけ、運動中も映画レベルの高画質動的脳機能イメージングが可能だ。

高齢化の進行に伴い、このデバイスは脳疾患の正確な診療に用いることができるだけでなく、5500万人以上のAD患者、1000万人のPD患者、7000万人の癲癇患者や多くの脳腫瘍患者をサポートできる上、脳科学の探査に重要な研究ツールを提供でき、明るい市場の見通しを持つ。

同デバイスは現在すでに100例のアルツハイマー患者の早期診断と病状予測などで用いられており、すべての中核特許を保有している。国家3類医療機器登録証を初めて取得するヘルメット型オールデジタルPET製品になる見込みだ。（提供/人民網日本語版・編集/YF）