2024年10月21日、韓国・JTBCは「尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領がドイツ・デンマーク歴訪を突然延期したことにより発生した違約金が少なくとも8億6000万ウォン（約9400万円）に上ることが分かった」と伝えた。

記事によると、尹大統領は2月、ドイツ・デンマーク訪問を5日後に控えた中で突然延期を発表した。これを受け野党からは、「金建希（キム・ゴンヒ）大統領夫人の高級ブランド品授受疑惑」を延期理由として指摘する声や、財界の被害を懸念する声が上がっていた。

ドイツ・デンマーク訪問には大規模な経済使節団も参加することになっていた。参加企業と機関は計89社で、中小企業約30社が含まれていたという。

訪問延期により経済使節団を用意した大韓商工会議所と韓国経済人協会は航空料金や通訳費などの違約金1億9100万ウォンを支払った。また、主務省庁の産業通商資源部も宿泊費など9100万ウォンを違約金として支出した。これは個別企業89社が支出した違約金を除く金額で、確認された違約金だけで少なくとも8億6000万ウォンに上ることが分かったという。

さらに、経済使節団に属する41の企業と機関が準備していた基本合意書（MOU）締結は50件に達し、実際の被害はさらに大きいとみられている。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「違約金も大事な血税だけど、国家間のドタキャンによる国のイメージダウンはもっと深刻」「血税の無駄遣いにおいては過去一番の政権だ」「尹大統領は本気で国を滅ぼそうとしているのだろうか」「尹大統領が個人のお金で費用を処理するべき」「われわれは大統領選挙を1回しただけなのに、被害があまりに大きい」「尹大統領がこの国のためにできることはたった一つ。静かにその座を退くこと」など、怒りの声が続出している。（翻訳・編集/堂本）