アルカリ性土壌で栽培、海水でかんがいされる「海水野菜」はおいしいのか―中国

人民網日本語版    2024年10月22日(火) 18時30分

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海南国際熱帯食材サプライチェーン博覧会で出展された新型商品作物の「海虫草」は驚くべきものだった。

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アルカリ性土壌で栽培され、純粋な海水でかんがいされる「海水野菜」を見たことがあるだろうか。海南省海口市で行われた第2回海南国際熱帯食材サプライチェーン博覧会で出展された新型商品作物の「海虫草」が驚くべきものだった。新華社が伝えた。

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海口市レジャー漁業開発管理有限公司の職員である張小堅氏は、「海虫草の新鮮な若芽は、和物やサラダにでき、細かく切って卵と炒めてもおいしい。海虫草は生で食べられるだけでなく、抗酸化物質を抽出しサプリメントの生産に使ったり、生物由来の塩などに加工することもできる」と説明した。

同社は2022年に演豊鎮で海虫草の育種、栽培、加工の全産業チェーンを構築するとともに、「公司+拠点+合作社」のモデルで現地漁師の転職をけん引した。

同社の那欽副総経理は、「すでに今後3年の注文が埋まっており、種子、栽培技術、有機肥料を提供する。農家は一定数の土地を請け負い栽培・管理する」と述べた。

海虫草の栽培はアルカリ性土壌の総合利用に新たな道を提供している。海南東寨港国家級自然保護区は生態レッドライン内のエビや魚の養殖から撤退した大規模なエリアに位置するが、養殖撤退後のアルカリ性土壌が長期的に遊休化されていた。保護区がある海口市美蘭区演豊鎮・三江鎮の範囲内の各種アルカリ性土壌は3333.3ヘクタールー近くにのぼる。沿岸の廃棄養殖池と干潟・アルカリ性土壌を総合利用するため、美蘭区政府は上述した会社を誘致した。

海南東寨港国家級自然保護区

中国熱帯農業科学院分析試験センターは昨年、産業の規模化・標準化発展に技術的支援を提供するため、海虫草栽培規則を策定した。同センターの呂岱竹研究員は、「海虫草は多くの国で成熟した商品になっている。国内栽培の標準化の程度が向上し、総合的な加工利用技術の持続的な改善に伴い、全産業チェーンの幅広い市場を構築する」と説明した。

中国熱帯農業科学院の実験室

海南省の一部の科学研究機関と企業は近年海虫草だけでなく、海ブドウやハマミズナなどの「海水野菜」の育種や人工栽培を巡り科学研究開発を実施し、積極的な進展を遂げた。一部の品種はすでに大規模生産に入っていることが取材で分かった。

海南南海熱帯海洋研究所の陳宏所長は、「海水野菜の発展は、海から食料を得ようとする『大食物観』を実践する積極的な模索だ。海水野菜の発展は食物源を効果的に多様化している。同時に海水野菜は栄養価が高く、グリーンで健康的だ。うち薬用価値を持つものも多く、人々の食卓を豊かにすることができるだろう」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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