月土壌の再現物によるレンガが宇宙テストへ、月面での建物建設に現実味―中国

CRI online    2024年10月23日(水) 18時20分

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中国の科学者は月の土壌を再現した素材で作られたレンガを宇宙に送り込み、極端な条件下での耐久性や月面基地建設での利用可能性を検証する計画を立てています。

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中国の科学者は、月の土壌を再現した素材で作られたレンガを宇宙に送り込み、極端な条件下での耐久性や月面基地建設での利用可能性を検証する計画を立てています。

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中国デジタル建造技術革新センターの首席科学者を務める華中科技大学の丁烈雲教授によると、これらの「月土壌レンガ」のサンプルは近日中に貨物運搬宇宙船の「天舟8号」によって中国宇宙ステーションに運ばれ、宇宙空間における暴露実験を受けます。丁教授が率いる研究チームは3年間をかけての実験を通して、サンプルの放射線と温度変化に対する耐久性を観察します。


丁教授は「月土壌レンガの耐圧強度はコンクリートブロックの3倍以上の100メガパスカルに達し、1平方センチあたり1トン以上の力に耐えられる。しかし、これらのレンガが月の過酷な環境に耐えられるかどうかを判断するために、さらに研究を進めることが必要だ」と説明しました。

丁教授はまた、「月土壌はサンプルによって成分は多少異なるが、人工土壌の成分は実際のものとほぼ同じだ。月面環境を再現するために、人工土壌を入れた黒鉛の型を真空加熱プレス炉に入れて焼成した」と紹介しました。

中国は2035年までに月の南極付近に研究基地、すなわち国際月面科学研究ステーションを設立し、科学調査と資源開発を実施する計画です。中国国家宇宙局によると、今年4月時点までに、10以上の国と組織の国際月面科学研究ステーション計画への参加が決まりました。

丁教授のチームは同研究基地の設計案を提案しました。その中には卵形の「月の壺」構造もあり、月面での3Dプリンターによる施工、あるいは、ロボットを利用して「月土壌レンガ」を組み立てるなどのアイデアがあります。

丁教授は昨年、「中国科学報」の取材を受けた際、月面で研究基地を設立するには、低重力や頻繁な月地震などの様々な課題を解決する必要があると述べました。(提供/CRI

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