論文引用ランキングは誇大?中国の論文、引用者の半数以上が自国人―香港メディア

Record China    2024年10月24日(木) 14時0分

拡大

23日、香港メディア・香港01は、世界における中国の論文引用度が誇張されている可能性があると指摘されたことを報じた。

2024年10月23日、香港メディア・香港01は、世界における中国の論文引用度が誇張されている可能性があると指摘されたことを報じた。

記事は、中国科学技術研究所が先日発表した「2024中国科学技術論文統計報告」で、昨年に中国から発表された高水準の国際学術誌掲載論文が11万8500本で世界全体の33.6%を占めたほか、引用回数が81万8900回となり、論文数、引用回数いずれも世界1位だったことが明らかになったと紹介する一方で、先月末に国際的な学術誌「サイエンス」が日本とドイツでの研究結果を引用した上で「中国の科学者はしばしば自国の学者の論文を引用しており、このために中国の論文の引用回数順位が上昇している」との見方を示したと伝えた。

そして、日本の科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が8月に発表した研究では、2020〜22年に25カ国の著者が発表し、引用回数が多かった上位10%論文のうち、中国の論文では自国の学者による引用率が62%と、2位だった米国の24%を大きく引き離して最も高かったことが示され、ミュンヘン大学がインパクトファクターの高い20分野、461の学術誌で00〜21年に発表された全論文の引用状況について調べたところ、中国の論文は57%が国内の学者によって引用されていたことが明らかになったと紹介している。

また、研究では中国人学者による自国論文の引用率が「規模から推定される水準を超えている」状況であり、論文引用ランキングで誇大な順位上昇が認められるとされ、その背後には中国人研究者数の急増と論文の品質向上に加えて、「中国文化において『コネクション』や相互支援を重んじる伝統」も存在しており、自身の論文に大きく関係しない内容の国内論文を引用する学者もいるとの分析が示されたことを伝えた。

記事は一方で、中国華東理工大学商学院の講師を務める邱姝敏(チウ・シューミン)氏が「身内」を重んじる中国人学者の考え方以上に「外国の学者が中国人学者の論文を引用するケースがあまりにも少なすぎる」という見解を示したことも併せて紹介。「外国人学者が中国人の学術成果を引用しないため、中国の論文における自国引用率が異常なほどに高くなる。一方で、米国人学者の論文は全世界から引用されるため、自国引用率が低くなるのだ」とコメントしたことを伝えている。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携