【CRI時評】対中EV追加関税、その害はEU自身に

CRI online    2024年11月1日(金) 9時50分

拡大

委員会は29日、中国から輸入した電気自動車に31日から5年間の最終的な相殺関税を課すことを決定したと発表した。

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は29日、各方面の反対を顧みず、中国から輸入した電気自動車(EV)に31日から5年間の最終的な相殺関税を課すことを決定したと発表した。関税率は、比亜迪BYD)17.0%、吉利(Geely)18.8%、上海汽車(SAIC)35.3%、他のテスラを除く「協力」メーカー20.7%、「非協力」メーカー35.3%。この結果に対し、中国は、同意せず受け入れないとし、世界貿易機関(WTO)の紛争解決制度に基づき提訴した。

EUのこうしたやり方は「不合理、不合規」で、「公平競争」の名を借りた「不公平競争」であり、貿易保護主義的だ。経済面から見れば、まず損なわれるのは、自動車産業の生産とサプライチェーンの安定であり、欧州の自動車メーカーと消費者の利益だ。

同時に、中国と欧州の投資と協力も影響を受けることになり、欧州のビジネス環境が懸念される。EUの対中EV追加関税の主な目的は、より多くの中国メーカーに欧州での投資と工場建設を強いることだが、オープンで公平な市場環境であって初めて投資を呼び込むことができる。

EUのやり方は、EU自身のグリーントランスフォーメーションや気候変動対応の世界的な取り組みにもダメージを与えることになる。EUは、27加盟国が2030年までに温室効果ガス排出量を1990年比で55%削減し、2050年までに排出量を実質ゼロにするという目標を定めている。しかし、EUのグリーントランスフォーメーションの進展は、イノベーションの不足やコストの高騰などにより阻まれている。EUがEV分野でグーリン発展関連の革新的技術を有する中国を切り離せば、状況は悪化するだけだというのが、業界の認識だ。

より踏み込んで見ると、EUのこのやり方は、内部の分裂を加速させるものであり、政治的代償を引き受けることになる。世界最大の地域経済グループであるEUがかつて成功を収めることができたのは、自由貿易と公平競争のおかげであり、将来さらに多くの成果を収めるにはこの点に依存する必要がある。事実、自動車業界について言えば、中国と欧州には、相互補完性の発揮や、大市場の共有と生産能力での協力、EV用電池と完成車技術での協力など、協力できることがたくさんある。

EUが価格のコミットメントについて中国と協議を継続する意向を示唆したことに人々は留意している。中国は終始、対話と協議を通じた貿易紛争の解決を主張しており、EUが歩み寄り、それぞれの核心的な関心事に配慮し、できるだけ早く双方が受け入れられる解決案に達することを望む。(提供/CRI

※本記事はニュース提供社の記事であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。すべてのコンテンツの著作権は、ニュース提供社に帰属します。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携