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「ちいかわ」はなぜ大人の視聴者にも大ヒットしているのか?―香港評論家

Record China    2024年11月3日(日) 21時30分

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31日、大紀元時報は、香港の評論家・林兆彬氏が日本のアニメ「ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ」について論じた記事を掲載した。写真はちいかわ。

2024年10月31日、米華字メディアの大紀元時報は、香港の評論家・林兆彬(ベン・ラム)氏が日本のアニメちいかわ なんか小さくてかわいいやつ(通称・ちいかわ)」について論じた記事を掲載した。

林氏はまず、「近頃、日本のアニメ『ちいかわ』が話題沸騰中だ。『ちいかわ』は『小さい』と『かわいい』を組み合わせた言葉で、定番キャラクターであるハローキティやぐでたま、すみっコぐらしを抑え、現在世界で最も人気の高い癒やし系キャラクターとして次々とヒット商品を生み出している」と説明。「漫画家でイラストレーターのナガノ氏は20年からX(旧ツイッター)で同作品を発表し始め、2年後にフジテレビ系列『めざましテレビ』内にてアニメが放送された。毎週火曜日と金曜日の午前7時40分に放送された後は、YouTube(ユーチューブ)などオンラインプラットフォームにアップされるが、1週間後に削除される仕組みになっている。第1話は1200万回以上の視聴回数を記録し、これまでに200話以上が公開された。その多くも数百万回の視聴回数を突破している」と紹介した。

その上で、「物語では、ちいかわやハチワレ、うさぎなどのかわいい小動物たちが日常生活でのささやかな出来事、たとえば仕事や料理、冒険を体験する様子が描かれており、これが特に大人の視聴者の共感を呼んでいる。一見、ちいかわたちの日常は気楽で面白いものに見えるが、物語が進むにつれて暗い現実や社会の一面を描写した部分が垣間見えるようになってくる。例えば、ちいかわたちは欲しい物を手に入れるために働かなくてはならない。これは現実の人々が生活のために働く姿を反映している。また、登場キャラクターの鎧(よろい)さんは資本主義の象徴とされており、ちいかわたちに物質的な欲望を抱かせて働かせている」とした。

そして、特にダークなエピソードとして「島編」を挙げ、「ちいかわたちが高報酬と無料の食べ物を目当てに島へ向かうも、ほとんどが命を落としかけるという展開で、人間の欲望ともろさが鮮烈に描き出されている。泣き虫なちいかわだが、視聴者は少しずつ勇敢にたくましく成長していく姿を見守っている」と言及。また、「アニメの各エピソードが30秒と短いことも『ちいかわ』が成功した大きな要因の1つだろう。トイレの合間や通勤通学、エレベーターの待ち時間、さらには会議中にも視聴できるため、子どもから大人まで幅広い年齢層の視聴者を引きつけている。シンプルな画風とかわいいキャラクター設定、さらに物語の中には、友情や努力、日常の温かい瞬間が描かれており視聴者に癒やしと楽しさを提供している」と論じた。

林氏は、「SNS上でもファンが二次創作をするなど、同作品の影響力はさらに広がりを見せている。その結果、縫いぐるみや文房具、衣料品、コラボ商品などの関連グッズも人気を集めている」とし、「香港政府がパンダや恐竜に関する産業や関連分野の発展を推進している一方で、敏感な反応を見せたマカオ観光局は、今年8月に早くもマカオの象徴である『聖ポール天主堂跡』や『エッグタルト』をモチーフにした『ちいかわ』の記念グッズを発売した」と紹介した。

一方で、「癒やし系アニメの世界も競争が激しく、以前人気を博した日本のアニメ『PUI PUI モルカー』は放送終了後に話題が落ち着いたことから、『ちいかわ』の人気が今後どれほど続くかは不明だ」と述べた。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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