東京国際映画祭で中国2作品が受賞、監督が喜びのコメント

anomado    2024年11月7日(木) 13時30分

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第37回東京国際映画祭が閉幕した。写真は最優秀芸術貢献賞を受賞した中国映画「わが友アンドレ」。

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アジア最大級の映画の祭典である第37回東京国際映画祭が6日に閉幕を迎え、クロージングセレモニーと受賞者記者会見が行われた。

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セレモニーでは、各部門における審査委員から受賞作品の発表と授与が行われた。主演男優賞(長塚京三)、最優秀監督賞(吉田大八)、東京グランプリ/東京都知事賞に吉田大八監督の「敵」が選出され3冠を達成し、審査委員長を務めた香港の俳優トニー・レオン(梁朝偉)がトロフィーを授与した。日本映画がグランプリに輝くのは第18回の根岸吉太郎監督作「雪に願うこと」以来19年ぶりの快挙。また、長塚京三は東京国際映画祭主演男優賞の最高齢(79歳)となった。

トニー・レオンは「敵」について、「本当に心打たれる素晴らしい映画です。ユーモアのセンス、素晴らしいタッチ、そしてエレガントで映画的表現として新鮮な作品。すべて完璧に仕上げていました」と講評した。

主演女優賞は「トラフィック」(ルーマニア/ベルギー/オランダ)のアナマリア・ヴァルトロメイ、審査員特別賞は「アディオス・アミーゴ」(コロンビア)が受賞した。

中国映画では、「小さな私(原題:小小的我)」が観客賞、「わが友アンドレ(原題:我的朋友安徳烈)」が最優秀芸術貢献賞に輝いた。


「小さな私」は脳性麻痺を患う青年のひと夏の成長を描いた作品。フィクションとドキュメンタリーの両方で活躍する女性監督ヤン・リーナー(楊荔鈉)がメガホンを取り、アイドルグループ・TFBOYSのメンバーで演技力にも定評のあるイー・ヤンチェンシー(易烊千璽)が主演を務めた。母親役として「西湖畔に生きる」のジャン・チンチン(蔣勤勤)が出演。また、小林武史が音楽を担当した。



観客賞受賞について、ヤン・リーナー監督は「この映画の持つ物語が最終的に皆さんの心に刺さることがあればいいなと思います。皆さんの映画に対する愛に感謝します。この作品は障害を持つ青年の成長を描いた作品ですが、主人公は普通の人間です。映画の製作に関わったすべてのクリエーターに感謝したいです」とコメントした。

ヤン・リーナー監督

「わが友アンドレ」は父の葬儀のため故郷に向かったリーが中学時代の友人アンドレと奇妙な再会をすることから始まる物語。ドン・ズージェン(董子健)の監督デビュー作で、「唐人街探偵」シリーズで知られる人気俳優リウ・ハオラン(劉昊然)と共に主演を務めた。23年5月に急逝したチベット映画の第一人者ペマ・ツェテン氏の作品の撮影監督を務めたリュー・ソンイェ(呂松野)が撮影を担当した。




最優秀芸術貢献賞の受賞について、ドン・ズージェン監督は「この作品に関わったスタッフの皆さんに心から感謝を申し上げたい。この映画は私のデビュー作ですが、周りの友人たちとともに作り上げました。劇中に大雪の場面があったと思いますが、私の心の中の悩みや暗い気持ちを覆ってしまうような気がしていましたが、雪はいつか溶けて太陽が現れる。希望に満ちているんです。これからも努力していい映画を作っていきたい」とコメントした。

ドン・ズージェン

ドン・ズージェン

リウ・ハオラン

映画祭の審査委員長を務めたトニー・レオンは、「今回、審査委員長という立場に大変緊張しました。当初は、いい映画に出会えなかったらどうしよう、逆にいい映画ばかりだったらどうしようとハラハラしていました。でも、審査委員全員一致でこの素晴らしい作品(「敵」)を見つけることができました。近い将来、またこの東京国際映画祭に来ることができる日を楽しみにしています」と総評した。(編集/藤井)


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