南米における中国との貿易戦争、トランプ氏はすでに敗北?―独メディア

Record China    2024年11月17日(日) 7時0分

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13日、ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、来年1月に米大統領に返り咲くトランプ氏について、「南米での中国との貿易戦ですでに負けているかもしれない」とする記事を掲載した。

2024年11月13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、来年1月に米大統領に返り咲くドナルド・トランプ氏について、「南米での中国との貿易戦ですでに負けているかもしれない」とする記事を掲載した。

記事は、ペルーで15〜16日にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれ、加盟国の首脳が一堂に会すると紹介。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席も出席するとともに、現地で完成した中国資本による大型港湾の開港式に出席し、テープカットを行う予定だとしたほか、来年1月で退任するバイデン米大統領もAPEC会議に出席すると伝えた。

その上で、「ペルーは米国が南米で直面する課題を反映している」と指摘。中国が南米の銅やリチウム鉱山、トウモロコシ、大豆、牛肉の輸出に目を向けて影響力を急速に拡大しており、今や中国がブラジルからチリ、アルゼンチンに至る南米諸国の主要な貿易相手国になっていることを挙げ、地域における米国の政治的影響力が弱まっているとした。

また、ペルーでは2015年に中国が米国に代わって最大の貿易相手国となって以降、米中両国の経済的影響力の格差は開く一方であり、トランプ政権による「米国第一主義」政策で拡大に拍車がかかり、バイデン政権下でも改善されていないと指摘。米中の格差拡大の象徴として中国国営企業の中国遠洋海運集団(COSCO)がリマの北80キロに建設したチャンカイ港を挙げ、「アジア、特に中国の港への直行ルートができ、所要日数が従来より10〜20日短縮されることになる」と伝えた。

さらに、ペルーのラウル・ペレス・レイェス・エスペホ運輸通信相が同港について、メキシコのマンサニージョ港や米カリフォルニア州のロングビーチ港と競合する地域の重要港になるとし、「目標はラテンアメリカのシンガポールになることだ」と述べたことを紹介。同港はペルー国内だけでなく、北行きのパナマ運河を避けたいブラジルの大豆生産者にも恩恵をもたらすとした。

記事はこのほか、ペルーでは100億ドル(約1兆5500億円)規模の鉄道プロジェクトも推進しており、これによってブラジル産大豆が陸路のペルー経由で中国へ輸送できるようになると紹介。ブラジルと中国の貿易も近年急速に拡大しており、中国はブラジル最大の貿易相手国となっていると伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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