米次期大統領にトランプ氏返り咲き、中国から東南アへの工場移転が加速―海外メディア

Record China    2024年11月16日(土) 6時0分

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中国からの輸入製品に高額の関税を課す可能性があるトランプ氏が米次期大統領に返り咲き。海外メディアは中国から東南アジア諸国への工場移転が加速するとみられると報じた。写真はトランプ氏。

米国の次期大統領にドナルド・トランプ氏の返り咲きが決まったことで中国から東南アジア諸国への工場移転が加速するとみられるとロイター通信が報じた。トランプ氏が中国からの輸入製品に高額の関税を課す可能性があるためで、企業関係者も東南アジアはこの関税政策の恩恵を受ける公算が大きいとみている。

トランプ氏は次期大統領就任後、米国に輸入される中国製品に60%と、1期目の政権時に発動した7.5~25%よりずっと高い関税を課すと約束している。

ロイター通信はタイの事業用不動産開発大手WHAグループのジャレエポーン・ハルコーンサクル最高経営責任者(CEO)の話として「米大統領選でトランプ陣営の勢いが強まるとともに中国の顧客から問い合わせの電話が殺到した」と報道。2017~21年のトランプ前政権時代、既に東南アジアへの工場移転は起きていたものの、これからより本格化するだろうという。

ジャレエポーン氏はWHAがタイとベトナムに展開する広さ1万2000ヘクタール強の工業団地を管理運営する部門でセールス要員と中国語ができる人材を拡充しつつあると明かした。

タイの別の事業用不動産大手アマタが運営する工業団地に今年開設された90の工場のうち、およそ3分の2は中国から移転してきた企業だった、と創業者で会長のビクロム・クロマディト氏は話す。

ビクロム氏はトランプ氏の返り咲きは中国にとって「大打撃」で、同社が東南アジア4カ国で運営する広さ150平方キロの工業団地に中国から移転を検討している企業は倍増する可能性があると見込んでいる。

同氏はアマタが今月になってラオスの工業団地建設も開始したと指摘。ラオスは首都ビエンチャンと中国南部を結ぶ高速鉄道が既に開通している。

東南アジアの自動車産業の拠点となっているタイの電気自動車(EV)業界には中国の自動車メーカーからこれまで14億ドル(現レートで約2170億円)の資金が投じられた。

タイのピチャイ商務相は「中国からの多額の投資をわれわれが米国に輸出できるような形にしていきたい、これは実現すると信じている。米国民も中国国民もわれわれを愛しており、われわれはどちら側かを選ぶ必要はない」と記者団に語った。

マレーシアでも企業団体の指導者が半導体セクターに1000億ドルの新規投資を呼び込み、世界的なサプライチェーン(供給網)再編の動きの追い風を受けられると期待を示した。同国製造業連盟を率いるソー・ティアン・ライ氏は「この再編でマレーシアは米国やその他の重要市場向け輸出シェアを拡大する新たなチャンスを得られるだろう」と話した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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