サッカーのワールドカップ（W杯）アジア最終（3次）予選で日本が中国を3-1で下した試合について、華字メディアの日本華僑報は「夢と現実の対決：日本チームの強さと中国チームの思考」と題する評論記事を掲載した。

今月19日にアモイ白鷺体育場で行われた試合について、記事は「まるで2つの躍動する心臓のように、闇の中で激しい火花がぶつかった。W杯予選というだけでなく、中日両国のサッカーの夢と現実の直接対話だった」と論じた。

その上で、日本代表について「グラウンドで桜のように華やかに咲いた。巧みな戦術による2本のコーナーキックによって勝利の果実をしっかりと摘み取った。小川航基と板倉滉のヘディングシュートは2本の稲妻のように夜空を切り裂き、日本の道を明るくした。彼らが跳躍するたびに、この競技場の支配者は自分であると世界に宣言しているようだった」と評した。

中国代表については「何億ものファンが期待を寄せたが、この試合では力不足が否めなかった。後半のカウンター（での得点）は流星のごとく短い希望の光を放ったが、小川の再びのゴールが重いハンマーのようにそれを打ち砕いた」とし、「2勝4敗、勝ち点6（グループC最下位）の中国が進む道はますます険しくなっている」と述べた。

記事は、「これは単純な勝敗ではなく、心に触れ、現実に対する深い反省だ。サッカーにおける差は技術だけじゃなく、メンタルにもあった。日本代表の余裕と自信、勝利への渇望と執着は中国代表に欠けているものだ。グラウンドを走る彼らの姿は鏡のように、夢を追う時の迷いやもがきを映し出している」と論じた。

一方で、「夢はいつも近くにあり、ただ私たちがより強くなるのを待っている。風雨の中で揺れる中国チームに必要なのは勝利だけでなく、決して負けない精神だ。転倒はより強く立ち上がるためにある。失敗は自分をより深く理解するためにある」とし、「日本のグループC独走は中国への警鐘であり、激励でもある。彼らは私たちに、夢は遠く届かない幻影ではなく、汗と涙を流して育てる必要がある花だと教えてくれる。いつの日か、あの緑のグラウンドが私たちのものとなり、まばゆい光を放つと信じている」と結んだ。（翻訳・編集/北田）