高齢女性を助けた男性が相手を訴える、一体何が?―中国

Record China    2024年11月30日(土) 0時0分

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27日、観察者網は、上海市の地下鉄で高齢者を助けようとして負傷した男性の治療費をめぐり、裁判所が高齢者に治療費の負担を命じる判決を言い渡したと報じた。

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2024年11月27日、中国メディアの観察者網は、上海市の地下鉄で高齢者を助けようとして負傷した男性の治療費をめぐり、裁判所が高齢者に治療費の負担を命じる判決を言い渡したと報じた。

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記事によると、高齢女性の古(グー)さんは去年12月に上海の地下鉄7号線の鎮坪路駅で上りエスカレーターに乗っていた際にバランスを崩して転倒、後ろにいた男性の柴(チャイ)さんがとっさに支えたため古さんはケガを免れた。一方、柴さんは左足かかとの外側を骨折するなどのケガを負い、会社を休んで3週間の治療を余儀なくされた。治療代や杖、補助靴などで4000元(約8万4000円)の費用が発生したという。

その後、柴さんの行動は広く注目されて上海市普陀区が「勇気ある行動」の表彰状を授与しようとしたものの、古さんが救助された事実の確認を拒否したことで話が進まなくなった。柴さんは地元の法律支援センターや弁護士に相談した上で、今年8月に上海鉄道輸送裁判所に民事訴訟を起こし、裁判所は事実を確認した上で、「他人の民事的権益を保護するために自らが損害を受けた場合、受益者が適度な補償を行うことができる。また、損害を受けた者から請求があった場合には、受益者は適度な補償を行わなければならない」とする民法典の規定を踏まえ、柴さんへの賠償金として7000元(約14万6000円)を支払うよう古さんに命じた。古さんは判決に基づき賠償金を支払ったという。


記事は、法律支援センターから派遣され柴さんの件を担当した弁護士が「こういうケースは初めてだ」と語ったこと、専門家が「『義を見て勇をなす』は称賛されるべき行動だが、その後も自身の権利を守ることが重要だ」と呼びかけたことを紹介している。

中国のネットユーザーからは「まさに『こんなことってあるのかよ』って感じ」「救助された高齢女性は人間ではなく『人に似た体を持つ何か』なのだろう」「この判決は真っ当だし、むしろ高齢女性に何らかの罰を与えてもいいくらい」「法律って、悪人の犯罪の代償を高くするためにあるものであって、善人が救いの手を差し伸べる代償を大きくするためのものではない」「年を取ると悪いやつになるのではなく、悪いやつが年を取っただけだ」「社会にはこんな女性みたいな人がいっぱいいるから、なおさら人助けが尊く見えるんだよね」といった感想を残している。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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