大量の中国民間船舶が領有権争いの島の近くに集結―独メディア

Record China    2024年11月29日(金) 19時0分

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28日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国や東南アジア諸国が領有権を争う南シナ海の島付近に中国の民間船が大量集結したと報じた。

2024年11月28日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国や東南アジア諸国が領有権を争う南シナ海の島付近に中国の民間船が大量集結したと報じた。

記事は英ロイターが報じた内容として、米宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズが撮影した衛星画像を分析したところ、南シナ海のスプラトリー諸島にあるパグアサ島(英語名はティトゥ島、中国名は中業島)付近に船が約60隻停泊しているのが確認され、一部の船は同島からわずか2カイリの場所に停泊していたことが分かったと紹介。オンラインの船舶追跡システムによると、衛星画像に映っていた船の多くは中国の漁船だったと伝えた。

その上で、この島の領有権を中国や台湾、ベトナムと争っているフィリピンのアルフォンソ・トレス軍西部司令本部司令官が「(中国の)海上民兵船がこの地区に集まるのはいつものこと」と述べ、同国海軍のロイビンセント・トリニダッド報道官も同様の見解を示すとともに「これらの船が違法な存在であることは知っているが、慌てる必要はない」とコメントしたことを紹介した。さらに米国防総省も大量の中国漁船について「中国海警当局と海軍が協力して、係争海域における中国の存在を際立たせている」との認識を示したとしている。

記事によると、中国国防部はこの件について回答をしておらず、フィリピンなどが指摘する「海上民兵」の存在についてもこれまで明らかにしていない。

記事は、シンガポールの南洋理工大学国防・戦略研究所の許瑞麟(コー・スウィリン)研究員が今回の中国側の行動について、政治情勢が緊迫化しているフィリピンの反応を探っている可能性があり、船が引き続き同じ海域に停泊するようであれば「中国はフィリピンによる軍事施設建設作業を遅らせる狙いがあるかもしれない」との見解を示したことを紹介した。

そして、フィリピンではサラ・ドゥテルテ副大統領が23日、マルコス大統領夫妻らを暗殺する「殺し屋を雇った」と発言し、マルコス大統領が「副大統領の陰謀を断固としてたたきのめす」とコメントするなど、国内で最も権勢を振るう2大政治家ファミリー間の亀裂が拡大していること、同国がパグアサ島に建設中の新たな航空機格納庫が数週間後に完成する見込みであることを背景として伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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