広告収入60億円、サスペンス「デイ・アンド・ナイト」続編は成功したのか―中国メディア

anomado    2024年12月7日(土) 20時0分

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3日、中国メディアの観察者網は刑事サスペンスドラマ「白夜破暁」の評価について分析した。

2024年12月3日、中国メディアの観察者網はパン・ユエミン(潘粤明)やワン・ロンジョン(王龍正)が出演する刑事サスペンスドラマ「デイ・アンド・ナイト-同じ顔を持つ2人の追撃者-(原題:白夜追凶)」の続編「白夜破暁」について、前作ほどの評価を得ているかを分析した記事を発表した。

記事は初めに「7年ぶりの続篇となった『白夜破暁』は、前作の成功による莫大な視聴者数とスポンサーの投資を引き寄せている。同作に関する話題はたびたびSNSのトレンドに上がり、動画配信サービス・優酷(YOUKU)の配信開始当日には30のブランドのスポンサードを受け、毎回の配信時には8件の広告が流れ、優酷のプラットフォーム設立以来の新記録を塗り替えたといわれている。業界関係者によると、同作は3億元(約60億円)近い広告収入を得ているという」と伝えた上で、「一連の数字は視聴者と市場の前作に対する認知度と続篇への期待を証明しているが、その分だけドラマの出来栄えに一定以上の品質が求められている。続篇配信までの7年間に、視聴者は愛奇芸(iQIYI)の迷霧劇場シリーズや騰訊視頻(テンセントビデオ)のX劇場シリーズも鑑賞していて、わがままなくらい目が肥えており、1エピソードの情報の密度やストーリー展開のテンポ、事件の筋道や演者の演技などへの要求も高い。優酷の看板シリーズである白夜劇場の作品はプラットフォームや広告スポンサーからの期待も高い。2017年に世間をあっと言わせた双子探偵は24年にも通用するか、さまざまな要素が重なった試練に向き合っている」と述べた。

記事は、「白夜破暁」の総合プロデューサーのジャン・ロン(張龍)氏の談話として、「視聴者が想像する前作の雰囲気を再現するために、オリジナルキャストを再度集めただけでなく、7年前の衣装やシーンも一つ一つ再現した」ことや、主演のパン・ユエミンが前作と同じスタイルを維持するため、撮影期間中は夕食を取らなかったことに触れ、「前作の雰囲気を引き継ぐことで、たまに新しいキャラクターが登場するものの、登場人物やストーリー、カメラワークやせりふなどの細部にも注意を払っているが、視聴者が重視するのは前作の雰囲気を引き継いだかどうかではなく、事件の描写が綿密かどうか、登場人物の描き方が見事かどうかという点だ」と論じた上で、「前作の登場人物やシナリオはしっかり練られていて、いつか双子の正体や秘密がバレてしまうのではという緊張感があった。だが続篇では、このような緊張感は薄まっている。双子の兄弟が入れ替わったことがあれだけ隠蔽してきたにもかかわらず簡単に見破られるようになり、主役のキャラクター設定が崩壊する危険にさらされた。もう一つ違ったのは、続篇の最初の2話で警察官である双子の兄のせいで弟が一家惨殺事件の容疑者にされてしまったことで、弟が兄に不信感を抱くことになった点だ。真犯人が兄を陥れようとした陰謀をあばくためで、最終的に兄から弟に謝罪して和解したが、監督と脚本家は兄弟間の感情を考えるシーンを描きたかったようだ。双子の兄弟の二役を演じるパン・ユエミンの演技が堂に入っていたのが幸いだった。いつものストーリー展開へ戻った第4回の死体偽装事件がやや退屈で性急なラストだったが、最初の2話の内容から作品の世界観を補完する道具のような作用をしている」と指摘した。

記事は「前作と比較すると、今作のスタイルはシリアスながらアクティブで、ライトコメディーのようなせりふもある。しかし、サスペンスドラマにユーモアの要素を混ぜることがドラマとして成立するのかについては視聴者の意見は分かれているようだ」としたほか、「劇中の事件については、時代のトレンドを重視し、児童誘拐事件やペット虐待事件のような現実社会でも注目される問題に焦点を向け、視聴者の思考を刺激しようとしているが、脳が焼けるほど推理できるようなサスペンスの深みがなくなったとの声も出てきている。これについて、監督のリウ・インジエン(劉英剣)氏は『サスペンスは最終的に人間性を語るものであり、推理の難度やIQの高いサスペンスではなく、事件を背景とした人間性を前に出し、事件ごとに成長する主人公らの姿を描くことで、前作との違いを出すことに挑戦したい。現実に起こる全ての犯罪が高いIQのサスペンス的な犯罪であるわけがない。劇中で採用した事件の内容は、単純に見えるかもしれないが、誰の日常生活でも起こり得ることでもあり、周囲の人たちの本当の心理状態に注意を向けてほしい。誘拐やペット虐待は皆が注目するに値する事件で、悲劇を繰り返さないようにしてほしい』と答えた」と伝えた。

記事は最後に「全29話の『白夜破暁』は現在第20回まで配信されている。映画・ドラマ情報サイトの豆瓣(douban)での評価は10点満点中6.8点で、前作より2.1点低い。口コミも予想されたほどでもないが、合格ラインは上回っている。ただ、市場の期待に応えているかを考慮すると、まだまだ改善の余地はあるようだ」と論じた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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