2024年12月9日、中国山西省で外国人留学生が女性の尻を触る事案が発生したことが中国のSNS・微博（ウェイボー）で伝えられ、注目を集めた。

貴州ラジオ・テレビ局の微博アカウント「百姓関注」は9日、ネット上で8日に「公共の場所で山西大学の外国人留学生にわいせつ行為をされた」との書き込みがあったと紹介。9日に同大学国際教育交流学院に問い合わせたところ、現地時間7日午前2時ごろにバーの入口で事案が発生したと認めたことを伝えた。

そして、公安機関が監視カメラの映像などから「留学生が女性の尻を触ったもののわいせつ行為についてはなかった」と判断し、刑事事件として立件せずに行政勾留5日間の処罰を行ったと伝えるとともに、大学も「相応の処罰を行う。中国人学生より厳しくする」とコメントしたことを紹介した。大学は門限などの学校のルールを破って深夜のバーにいたことも含めて留学生にペナルティーを科す姿勢だ。

ネット上で拡散したわいせつ被害を訴える書き込みでは、留学生の国籍を示すような表現が見られるものの、大学や公安当局は留学生の国籍を明らかにしていない。

この件について、中国のネットユーザーの多くが「ビザを取り消して強制退去だ」という怒りのコメントを残した。また、行政拘留にとどめた公安機関に対し、「尻を触ったのにわいせつ行為ではないって、今年最大のジョークだと思う」「外国人さまは高貴だからな」といった不満をぶつける声も多く見られた。さらに、留学生の国籍を気にするユーザーもいた。

このほか、「留学生も中国の法律を守らなければけない」「この女性が報復を受けないか心配だ」「これで大学が退学処分にしなければ、これまで処分を受けた国内の学生と比べて公平性が欠けることになる」といった感想が見られた。（編集・翻訳/川尻）