2024年12月10日、中国のSNS微博のニューメディアアカウント・新浪熱点は、江蘇省徐州市で補助金を詐取する目的で白菜を「植える」行為が横行している可能性があることを報じた。

記事は、SNS上でこのほど「江蘇省徐州市では、白菜の商品作物を土に植えて補助金を詐取している疑いがある」ことを告発する動画が拡散して注目を集めたと紹介した。

そして、動画では丸々と育った白菜を満載したトラックの様子や、広い畑いっぱいに白菜が並ぶ様子が映っており、中高年者20〜30人がトラックから白菜を積み下ろして抱え込みながら畑に向かい、畑では土を掘って白菜を植え直すといった光景も記録されていたと伝えている。

また、撮影者が白菜を植えていた人に「ここはわが家の土地なのだが、誰に言われて植えているのか」と質問したところ誰一人として答えなかったこと、現地ではすでにトラック11台分の白菜が「植栽」されていることを紹介し「国による補助金を詐取している可能性がある」とコメントしたと伝えた。

動画にはさらに、日が暮れる頃になって今度は畑に敷き詰められていた白菜が「収穫」され始め、次々とトラックに積み込まれる様子も撮影されていた。撮影者が「見てくれ。午前に植えた白菜が夕方にはこのとおりだ」と大きな声で叫ぶと、近くにいた住民が「撮影するな」と言い、程なくして黒い帽子に黒い服の男性が撮影を阻止しに来たという。

記事は、この動画について記者が現地の住民にヒアリングしたところいずれも「よく分からない」との答えしか得られず、地元の当局関係者も「聞いたことがない」との回答のみか、返答が来ないといった状況であると紹介した。

この件について中国のネットユーザーは「政府の巨額な補助金はだまし合いの下で成り立っているんだろうな」「金もうけにはいろんな方法があるもんだな」「自分が住んでるところなんて、小枝を地面に刺すだけで植樹補助金を受け取ってる人がいる」「無駄遣い国家による農民への補助だな」「行政の態度を見ると、これは村と行政が一緒になってやってるな」「一度抜かれたのになんで植え戻されるんだよって白菜たちが困惑してそう」「天下はカラスと同じように真っ黒」といった感想を残している。（編集・翻訳/川尻）