亜洲週刊 2024年12月15日(日) 14時0分
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12日、マレーシアメディア・南洋商報は、台湾で進学する中国の学生が激減する一方で、中国で進学する台湾の学生は急増していると報じた。写真は台湾大学。
2024年12月12日、マレーシアメディア・南洋商報は、台湾で進学する中国の学生が激減する一方で、中国で進学する台湾の学生は急増していると報じた。
記事は、中国で進学する台湾の学生が増加を続けているとし、台湾最大の進学情報プラットフォーム「大学問」のデータを紹介。今年中国で進学した台湾の高校卒業生は3000人を超え、前年に比べて約30%増加した上に、中国での進学に関する問い合わせが大きく増えたと伝えた。また、多くの高校教師から「中国の大学を進学先に選ぶ生徒が増えている」との声が聞かれるとした。
また、上海市にある復旦大学の博士課程に通う台湾人学生、蔡孟軒(ツァイ・モンシュエン)さんが中国で学ぶ台湾人学生増加の背景について、コストパフォーマンスの高さを挙げたと紹介した。
一方で、今年台湾で進学した中国の学生は、修士・博士課程生がわずか128人で、学部生はゼロとなり、年間4万人以上だった2015〜16年のピーク期から大きく減少したことに触れ、中国人の台湾進学が中台摩擦の影響を受けていると指摘。新型コロナウイルスの流行中、台湾は中国住民の台湾渡航を全面的に停止し、当時冬休み中で台湾に戻る予定だった7000人以上の中国人学生の帰台を事実上阻止したことや、中国教育部が20年4月に「感染症対策および両岸関係の情勢」を理由に中国の学生の台湾進学承認を停止し、10年間続いた両岸学生交流を終了したことを伝えた。
さらに、台湾当局はいわゆる中国の学生を差別する「三限六不」原則(認可される大学の制限、中国人学生数の総量制限、医療系資格の認定制限、加点優遇なし、台湾人学生の進学権益を損なわない、校外でのアルバイト禁止、公務員試験の受験不可)を設け、中国の学生が他国の留学生や華僑生以下の待遇しか受けられないことも台湾への進学離れを助長していると分析した。
記事は、少子化などの深刻な課題に直面している台湾では、学術界から中国人学生の受け入れ再開を求める声が高まっていると紹介。頼清徳(ライ・チンダー)総統が就任演説で中国学生交流の再開を呼びかけ、鄭英耀(ジョン・インヤオ)教育相も来年7月に中国人学生の募集再開を予定していることを明らかにしたものの、中国側からの反応はないとした。一方で、中国側は馬英九基金会などの国民党系組織と協力を強化し、台湾人学生の中国進学を積極的に促進していると伝えており、「中国の動きは民進党政権に対してより強硬な政策を講じていることの表れだ」と評した。(編集・翻訳/川尻)
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