CRI online 2024年12月15日(日) 20時40分
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中日双方のシンクタンクの共催による「中日学術シンクタンクトップ対話」が14日、北京市内で開かれました。
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中日双方のシンクタンクの共催による「中日学術シンクタンクトップ対話(以下「対話」)」が14日、北京市内で開かれました。テーマは「戦後日本の現代化プロセスと中日協力の展望」でした。今回の対話には60人が参加し、双方は「混迷を深める国際情勢を前に、中日両国の協力と協調が不可欠だ」との論点を確認し合い、「戦略的互恵関係の包括的な推進」の意義を話し合いました。
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開幕の部で中国社会科学院の趙志敏秘書長は、「中日は政治体制が異なっているが、同じく東アジアに位置し、歴史や人文、価値観などでも深い絆がある」と指摘し、両国の現代化の道を比較し、参照し合うことの意義を高く評価しました。
中国社会科学院ハイエンドシンクタンク理事会の張冠梓秘書長は、「両国は東アジアの大国で、世界における経済大国でもある。それぞれの国には、発展と現代化プロセスを推し進めると同時に、地域の安定、世界の繁栄を共に守る責務がある」と強調しました。
日本国際フォーラムの渡辺まゆ理事長は、「隣国である日中両国は、互いの繁栄について切っても切れない関係がある。日本と中国は今後、『建設的かつ安定的な関係』を築いていけるよう、あらゆる分野、あらゆるレベルで協調を図ることが重要だ」と呼びかけました。
一日にわたる対話では基調講演に続いて、3つのサブテーマをめぐってパネルディスカッションが行われました。米国でまもなく発足する第2期トランプ政権が世界情勢にもたらす影響も話題になり、双方の研究者はいずれも、トランプ氏が関税を武器にするやり方に対して懸念を示しました。
杏林大学の三浦秀之准教授は、日本貿易振興機構(JETRO)による日本企業の海外事業展開に関する最新調査の結果を引用して、「中国での事業からの撤退を検討している企業の割合はわずか1.3%だ」と指摘し、中国での事業環境には大きな優位性があり、日本企業は中国での生産機能の維持を志向しているという産業界の動きを紹介しました。
上海国際問題研究院東北アジア研究センターの蔡亮研究員は、「中日の経済利益と産業チェーンは深く融合していることは客観的事実だ。双方は協力を強めることで、互いに相手の成功を支え、相互信頼を強化し、戦略的互恵関係の包括的推進の条件を整えることができる」と論じました。
日本国際フォーラムの井出敬二上席研究員は、「国際秩序が様々な挑戦を受けている中、日中が協力して対処できることはたくさんある」と述べた上で、「日中間のビジネス上の損得を超えた次元で、人類のために日中が世界における友人となること、このような戦略的目標を掲げることが今、必要だ」と訴えました。
今後の中日協力の見通しについて、中国社会科学院日本研究所の楊伯江所長は中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の取材に対して、「両国の首脳は、11月の会談で協力の深化と拡大で明確な政治意思を示した。また、タリフマン(関税男)と自称する第2期トランプ政権の発足で、中日はいずれも外部からの圧力にさらされる。そうした中で、中日関係の安定を図ることは、両国に共通する利益だ」と、協力の機運が高まっているとする見方を示しました。楊所長はさらに「足元で最も力を入れるべきことは、両国の国民感情の悪化を食い止める努力だ。これには近道がなく、ふれあいを増やす地道な努力をするしかない」と述べて、今回の対話の意義を高く評価しました。
なお、中国社会科学院日本研究所と日本国際フォーラムの共催による同対話は昨年に引き続いて、今年で2回目でした。(提供/CRI・取材/王小燕)
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