福建省厦門港、陸上電力供給システムのフルカバーを実現―中国

人民網日本語版    2024年12月23日(月) 5時0分

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厦門港は陸上電力供給システムのフルカバーを実現した。

福建省の厦門(アモイ)遠海コンテナ埠頭では、スマート化したブリッジクレーンやガントリークレーンなどの大型積み下ろし設備が林立し、自動運転トラックが秩序正しく行き交っている。人民日報が伝えた。

14号の係留施設で、遠洋からはるばるやってきた国際貨物船がゆっくり停泊した。作業員は貨物船から2本の電気ケーブルを引き出し、埠頭陸上電力供給システムの高圧接続箱とつなぎ、ナイフスイッチをオンにした。すると陸上電力供給システムが船の燃料の代わりに発電し、貨物船に電力供給を開始した。そして、かつてのガソリン音とエンジン音が消えた。

かつて船は港に停泊中、自前の燃料システムによって発電していたため、燃料の消費量が多く、燃料の品質も悪く、港の廃棄ガスの主な排出源になっていた。陸上電力供給システムがあれば、船は港に停泊すると補助ディーゼル発電機をオフにし、陸上から電力を取り込むことができる。また、機械の騒音が減り、船員の生活・労働環境が改善される。

国網厦門電力供給公司マーケティング部の張俊(ジャン・ジュン)副部長は、「これは福建省初のコンテナ船高圧陸上電力供給システムで、2016年に正式に稼働開始した。同プロジェクトの設計電力供給容量は3000キロワット(kW)で、10万トンクラス以下の大型コンテナ船に電力供給できる。毎年燃料の消費量を約300トン、二酸化炭素の排出量を951トン、硫化物および窒素酸化物の排出量を4.8トン減らせる」と説明した。

試行の成功と力強い政策支援により、陸上電力供給システムの建設の「友達の輪」が急速に広がっている。

厦門海事局危管防汚処4級主任科員の李筱莎(リー・シャオシャー)氏は、「昨年以来、複数の埠頭と海運会社を訪れ、船舶の陸上電力の使用に関する深いレベルの難点と行き詰まりを詳細に収集・分析し、船舶汚染対策条例の発表と実施を推進し、立法形式により船舶の陸上電力の使用を促進する措置を打ち出した。海事当局はさらに厦門市による奨励策の発表を推進し、陸上電力の使用コストを引き下げた。同時に陸上電力の使用状況の現場監督管理を強化し、停泊中の船舶に可能な限り使用するよう促した。今年1−10月の厦門港停泊船舶の陸上電力使用量は前年同期比112%増の810万キロワット時(kWh)だった」と述べた。

国際クルーズ船「アドラ・メディタラニア」は厦門国際クルーズ船母港に停泊中、陸上電力供給システムとの接続時間が73時間以上、電力消費量が21万kWhに上り、二酸化炭素排出量を約1200トン削減した。中国における国際クルーズ船1隻当たりの電力供給時間と電力供給量の記録を更新した。

厦門クルーズ船観光は今年に入り、力強く回復している。李氏は、「厦門海事局はクルーズ船の停泊中の陸上電力使用を積極的に推進しており、使用量が前年比10.6倍増となった。これは厦門港のグリーン・低炭素な発展を促進し、厦門湾の大気品質を効果的に高め、炭素・汚染削減を同時に進め、青い海と空を守った。同時にクルーズ船のグリーン発展の原動力を引き出し、クルーズ船経済を盛り上げ、海上グリーン・低炭素モビリティーの新たなトレンドをけん引している」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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