日本僑報社 2025年1月1日(水) 15時30分
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コロナ前よりも自分が内気な人になった気がしました。いつになったら中国に行けるのか、この先どうなってしまうのかという事で頭がいっぱいでした。
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こんにちは、私は北京外国語大学中文学院四年の大塚笑です。私が高校3年生の時、この大学に入学する事が決まってから、4年間母国を離れての大学生活への期待で胸がいっぱいでした。
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しかしコロナにより入学時から中国で大学に通うという計画が崩壊されました。入学時から日本に留まらなければならず、毎日家でオンライン授業を受ける日々を過ごし、大学の学生に会えず、数年間も孤独を感じる生活を送りました。家族以外の人に会う事はほぼなくなり、コロナ前よりも自分が内気な人になった気がしました。いつになったら中国に行けるのか、この先どうなってしまうのかという事で頭がいっぱいでした。
そして4年生が始まる前に、自分の一つの夢であった中国に行く事が出来ました。中国に渡ってから、本格的な学校生活が始まり、オフライン授業やイベントが続々と開き、学校内で多国籍の方と出会う事が日常茶飯事になりました。また、毎日中国語を使用する環境に浸っているため、自分の専攻である中国語が飛躍的に向上しました。中国に渡ってからまだ数ヶ月しか経っておりませんが、私が現在まで送った中国での生活で得た事は、友人が一人増えれば道が一本増えるという事です。学校内外に関わらず友達を作る機会はどこにでもあります。
例を挙げると、今年の冬休みに大学の留学生と重慶に旅行に行った時のことです。私が一人で昼食を食べていた際に、突然20代くらいの男性が私の目の前の椅子に座り、料理を注文しました。彼は私と友達になりたいような感じがあったので、私が中国語で自己紹介をすると、「君の中国語はすごいよ!君に出会えたのは本当に奇跡だ!」と言ってくれました。私は彼の言葉を聞き、とても胸が弾みました。彼との会話で、中国人は友人をすごく重要視する事を彼は言及しました。生粋の中国人である彼は中国での生活は今昔に関わらず誰でも絶対打ちのめされるような困難な時期を経験しなければならないが、友がいるからこそ乗り越えられる、また友が多いほど、自分の人生を豊かにすると言いました。
私が中国に来て中国人と話していると、中国での生活は大学受験、就職、結婚など尋常ではないプレッシャーがある事を身に染みて感じます。また大学で中国史を学んで、中国は無数の波瀾万丈の歴史を繰り広げている事に気が付きました。これらだけでなく、中国には友情を歌った曲周華健の「朋友」のような友情を歌う名曲があります。そのため、中国では友人をとても大切にする伝統的な考えがあるのではないかと思いました。
私は中国で中国人だけではなく、韓国、東南アジア、ヨーロッパなど私と共に中国語を学び、
自分の夢に向かって走る友達が出来ました。彼らは私と同じ大学に通っていても、今まで経験してきた事や好きな事、価値観、将来の目標は十人十色です。彼ら一人一人と接していると、彼らの自分なりの「色」や「道」が見えます。
例として、オマーン人の友達がいます。彼女とは大興国際空港で行われた元宵節の文化体験イベントで出会いました。彼女はとても優しく明るい性格を持っており、日本のアニメや漫画が大好きであった為、日本人の私と出会い、友達になれてとても嬉しかったと言っていました。その後、彼女は留学生の寮で私にオマーン料理を振る舞ってくれました。彼女を通じて、国の文化に触れる事ができ、私の事を心から気にかけ愛してくれる友達が出来ました。正に、友人が一人増えると道が一本増えます。新しい人に出会う度に、新たな「道」を発見し、自分の人生が彩られます。「友達づくり」が正に私の留学生活での一番の楽しみです。
しかし私が自分の一番の楽しみは友達作りというと、私が毎回自分から積極的に知らない人に話しかけ、すぐに打ち解ける力を持っているように思われるかも知れません。でも実は自分が相手と友達になりたいと思っても、まだまだ内気になり自分から話しかけるのが恐い時があります。家族や知り合いから「もっと積極的になれ」「自分から話しかけろ」と注意される時がありますが、それでも私は自分のそのような部分を変えようとは思いません。これは自分らしさでもあり、無理に変える必要はないと思うからです。相手から話しかけられても、私が相手について知りたいという気持ちがあれば、友達になれる可能性は大いにあります。自分のペースで自分の心から楽しめる事をやるべきです。
私は4年次に中国に来てから、新しい夢を見つけました。それは中国の大学院に通い、高校生時代から興味のあった国際関係について専門言語である中国語で学び、日本と中国を結ぶ架け橋になる事です。それと同時に、引き続き更に多くの方と友達になりたいです。
■原題:一日一日が楽しくなる北京生活
■執筆者プロフィール:大塚 笑(おおつか えみ)大学生
2002年茨城県神栖市生まれ、2020年4月北京外国語大学入学、コロナの影響により、大学3年までは日本でオンライン授業を受けていた。2022年10月から現在まで中国に留学している。小学生の頃から英語が得意で、将来は外国語を学び、関連した仕事に就きたいと思い始めた。
※本文は、第6回忘れられない中国滞在エピソード「『香香(シャンシャン)』と中国と私」(段躍中編、日本僑報社、2023年)より転載したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。
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