卓球アジア杯に樊振東、陳夢、馬竜は出場せず、WTTの方針に不満か―中国メディア

Record China    2025年1月19日(日) 10時0分

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中国卓球界の現役名選手である樊振東、陳夢、馬竜の3選手は、2月開催のアジア杯に出場しない。直接の原因は世界ランキングから撤退したことで、その背景には不出場選手への罰金制度があるもようだ。

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中国メディアの九派新聞などは17日、卓球樊振東陳夢、馬竜の3選手が2月19日から23日にかけて広東省深セン市内で開催されるITTF-ATTU アジアカップ 2025に出場しない理由を解説する記事を発表した。少なくとも樊、陳の両選手は、卓球の国際大会を運営するWTTが打ち出した、招待されたにもかかわらず大会に出場しない選手への罰金を科す規則を厳格に適用する方針を受け、世界ランキングから撤退したことが、直接の理由という。

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樊選手は2021年開催の東京五輪の男子団体で金メダル、24年のパリ五輪では男子シングルスと男子団体で優勝した。陳選手は東京五輪とパリ五輪の2大会で女子シングルスと女子団体で優勝。馬選手は12年のロンドン五輪、16年のリオデジャネイロ五輪、東京五輪、パリ五輪で金メダルを計6個獲得した。さらに3選手とも、五輪以外にも世界卓球選手権など重要な卓球国際大会で優勝を重ねてきた。

中国は深セン市で開催されるアジアカップに、男子選手と女子選手をそれぞれ6人ずつ出場させる権利を持つ。中国卓球協会が7日に発表した出場選手名簿は、男子が王楚欽林詩棟梁靖崑林高遠、陳垣宇、黄友政、女子が孫穎莎王曼昱王芸迪陳幸同蒯曼、石洵瑤のそれぞれ6選手で、樊振東、陳夢、馬竜の3選手の名はなかった。

中国五輪委員会は17日、樊、陳、馬の3選手がいずれも、アジアカップの招待選手リストに含まれていたことを明らかにした。

中国卓球男子チームの王皓監督は、アジアカップの出場者の選出について、「王楚欽、林詩棟、梁靖崑、林高遠は現在のチームの中で最も実力があり、世界ランキングでもトップの4人です。黄友政は昨年の全国選手権と世界ジュニア選手権の男子シングルスチャンピオンであり、最近のWTTの大会でも良い成績を収めました。陳垣宇には強いインパクトがあり、WTTオマーン大会でも決勝に進出しました。コーチ陣は若い選手により多くの出場機会を与えるという方針に基づき、28年の五輪に向けたチームづくりを見据えて、黄と陳を選びました。2人がアジアカップの舞台で経験を積むことを期待します」と説明した。


女子チームの馬琳監督は、「陳夢は世界ランキングから撤退しました。チームは陳と相談して、陳はしばらく国際大会に出場しないことを決めました」と説明し、男子チーム同様に、実力が最も高い4人と、若手で最も優れている2人を選んだと説明した。

馬監督が言及した陳夢選手以外にも樊振東、馬竜の両選手も、24年12月31日付で国際ランキングから撤退した。中国卓球協会は、3選手のこれまでの活躍を称賛した上で、3選手のランキングからの撤退に同意し、必要な手続きを済ませたとする声明を発表した。中国卓球協会は声明中で3選手について「今後国際舞台に復帰するかどうかにかかわらず、最大限の支援を提供し、国内大会やトレーニングで良い状態を保てるようにする」と説明した。

樊振東選手は12月27日に、世界ランキングからの撤退の理由について、「WTTが最近になり新たに導入した、(招待された大会への)不参加に対する罰金の規則について、現在の体調では毎回の厳しい試合に耐えられないため」と、インターネットを通じて表明していた。ただし「引退ではありません」とも説明した。陳夢選手は樊選手の投稿に「いいね」をして、同時に自分も世界ランキングから撤退すると表明した。

陳選手は撤退についてさらに「(パリ)五輪の後、まずは厳しい身体トレーニングと精神的な緊張が続き、その時点で限界に達しました。自分の体調を調整するために時間が必要ですし、体の状態に基づいて今後のキャリアを再計画する必要があります」とまず説明し、続けて樊選手と同様に、WTTの「罰金」について言及した。

ただしWTTは、「樊振東選手と陳夢選手が言及した規則は新しい規則ではなく、WTTが設立されてから4年間ずっと適用されてきたものであり、選手が試合に出場することを確実にするためのものです」と説明した。

樊選手はWTTの説明について、「不出場の選手への罰則が初めて登場したのがいつかはよく知りませんが、公式に通知されたことは今まで一度もありません。個人的には、今年末までにWTTが完全な大会スケジュールを確立していなかったことが原因と推測します」と説明した。樊選手によると、世界ランキングから撤退する決断をした少し前に、新たな罰金の規則を厳格に適用すると説明されたという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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