トランプ米大統領就任、期待と不安交錯する中、動向注視する東アジア

Record China    2025年1月25日(土) 8時0分

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トランプ米大統領の就任で東アジア3国では期待と不安が交錯。予測不能の展開もあり得るとして、第二次政権の動向を注視している。

貿易戦争の再来を避けたいと身構える中国、尹錫悦大統領(ユン・ソンニョル)大統領による非常戒厳とその後の弾劾政局で混乱が続く韓国。台湾では中国との関係で警戒感もくすぶる。トランプ米大統領の就任で東アジアでは期待と不安が交錯。予測不能の展開もあり得るとして、第二次政権の動向を注視している。

中国国営新華社通信によると、大統領就任式出席のため米ワシントンを訪問した韓正国家副主席は19日、トランプ氏に近い米電気自動車(EV)大手テスライーロン・マスク最高経営責任者(CEO)ら米経済界の幹部と面会。米企業が中国に「根を張り」、中米関係の安定につながることを期待すると述べた。

就任に先立ちトランプ氏は17日、習近平国家主席氏と電話会談を行ったことを明らかにし、「中国と米国双方にとって非常に良いものだった」とSNSに投稿。習氏はトランプ氏の就任後に中米関係が前向きなスタートを切ることを双方が期待していると応じたという。

米ブルームバーグ通信によると、トランプ米大統領は21日、中国から麻薬系鎮痛剤の合成オピオイドの一種フェンタニルが流入していることへの報復として、中国からのすべての輸入品に対する10%の関税賦課を引き続き検討していると表明。「恐らく2月1日を考えている」とし、来月にも実施の可能性があることも示唆した。これに対し、中国外交部の毛寧報道官は「貿易戦争、関税戦争に勝者はいない」などと反発した。

事実上、トップ不在の韓国。聯合ニュースによると、大統領の権限を代行する崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政相は20日、政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)で昼食懇談会を開き、第二次トランプ政権発足に伴う対応策を議論した。

この中で崔氏は米新政権が主要政策を迅速に推進する発足初期が今後の韓国経済に重大な影響を及ぼす「ゴールデンタイム」になると強調。韓国政府は対外経済懸案懇談会などで通商・産業分野の懸案を点検し、状況に応じた対応策を準備してきたとして、今後は米新政権の具体的な政策変化に合わせて体系的かつ迅速に対応しなければならないと指摘した。

韓国内で不安視されているのは、北朝鮮を「核保有国」としたトランプ氏の発言だ。国防部報道官は「北の非核化は朝鮮半島はもちろん、全世界の恒久的な平和と安定のための必須条件として持続的に推進しなければならない」と訴え、「政府は北の非核化のために国際社会と緊密に連携していく」とした。

台湾・中央通信社によると、頼清徳総統は21日、トランプ大統領に対し、自身のX(旧ツイッター)アカウントで「永続的な世界の自由と平和、繁栄を促進するためにともに働くのを楽しみにしている」と祝賀のメッセージを送った。

頼政権は「われわれの半導体を盗んだ」などと台湾に厳しい見方も示すトランプ氏に対し、高額兵器の大規模購入に意欲的な姿勢を示すことなどで、対米関係の安定と対中抑止力の強化を同時に実現したい考えとみられる。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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