2025年1月24日、中国メディアの快科技は、「AI（人工知能）の父」と呼ばれるジェフリー・ヒントン氏が、AI分野における中国の急速な発展について「すぐに米国に追いつく」との見解を示したことを報じた。

記事は、ヒントン氏が中国のAI技術について「まだ完全に欧米に追いついていないが、すでに非常に接近している」とコメントしたことを紹介。米国がエヌビディアの先端半導体などの輸出制限を通じて中国の発展を阻害しようとしているものの、「かえって中国の自前の技術発展を加速させることになった」と指摘し、現時点では米国よりも数年後れを取っているものの最終的には追いつくことになると予測したことを伝えた。

ヒントン氏はまた、中国がSTEM（科学・技術・エンジニアリング・数学）の教育において米国より優れており、良い教育を受けた人材を数多く揃えていることで、AIの発展に向けた重厚な基盤が築かれていると強調したほか、AI技術の封鎖については「非現実的。たとえすぐに新技術を発表しなかったとしても、類似の技術が数年後には誰かによって発見される」と否定的な見解を示している。

さらに「新たなアイデアは往々にして時代の精神に関係する。ある人が新しいアイデアを思いついた時に、別の人がほぼ同時に似たようなアイデアを思いつく。時代の精神全体が変わらない限り、イノベーションの伝播を阻止することは不可能だ」と述べた。（編集・翻訳/川尻）