世界有数のITに特化した情報配信や調査などを手掛けるインターナショナル・データ・グループ（IDC）と浪潮集団（インスパー）は13日、「中国人工知能計算力発展評価報告」（以下、「報告」）を共同発表しました。「報告」によれば、大型モデルと生成型人工知能が計算力需要を押し上げて、中国のスマート計算力の伸び率は予想を上回りました。2024年に中国のスマート計算力規模は前年比74．1％増の725.3エクサフロップスに達しました。増加率は同期の汎用計算力の増加率の3倍以上です。市場規模は前年比86．9％増の190億ドル（約2兆9000億円）でした。なお、1エクサフロップスとは1秒間に10の18乗回の浮動小数点演算を行えることを意味します。

「報告」によれば、2024年の世界のAIサーバー市場規模は1251億ドル（約19兆1000億円）で、2025年には1587億ドル（約24兆2000億円）にまで増加し、2028年には2227億ドル(約34兆円）に達する見込みです。生成型AIサーバーの割合は2025年の29．6％から2028年には37．7％に上昇すると見られます。

「報告」は、中国のスマート計算力は今後2年間、依然として高度成長を維持すると予想しました。2025年には中国のスマート計算力規模は前年比43％増の1037．3エクサフロップスに達し、2026年には2024年の2倍の1460．3エクサフロップスに達する見込みです。2025年の中国の人工知能計算力市場規模は前年比36．2％増の259億ドル（約3兆9500億円）で、2026年には2024年の1．77倍の337億ドル（約5兆1400億円）に達する見込みです。

「報告」によれば、大規模言語モデル（LLM）シーンの需要が急増しています。「報告」は、高性能計算力の供給が需要に追いつかないことや計算力の利用率が低い問題に対して、計算力の「容量拡張」と「効率向上」を並行させる戦略が必要と指摘しました。（提供/CRI）