前売り券販売1位から転落した「射鵰英雄伝」、ツイ・ハーク×シャオ・ジャンのタッグもお手上げの原因は?

anomado    2025年2月18日(火) 21時30分

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25年の中国の春節映画の中で最も話題になった「哪吒之魔童閙海」と「射鵰英雄伝:侠之大者」。明暗が分かれた原因に関する観客の書き込みやメディアの分析などがネットにしばしば登場し、熱い議論を呼んでいる。

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2025年の中国の春節(旧正月)映画の中で最も話題になった「哪吒之魔童閙海」と「射鵰英雄伝:侠之大者」の2作品。15日時点で115億元(約2406億円)の興行収入で「世界歴代映画興収ランキング」上位に向けて突進をし続けている前者に対し、後者は前売り券販売1位から本番上映後のワースト2位に転落した。明暗が分かれた原因に関する観客の書き込みやメディアの分析などがネットにしばしば登場し、熱い議論を呼んでいる。

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「射鵰英雄伝:侠之大者」は制作当時から武侠小説の知名度、ツイ・ハーク徐克)監督とシャオ・ジャン(肖戦)のネームバリューに高い期待が寄せられ、前売り券販売で3億5000万元(約73億円)の今年最高成績をたたき出した。しかし、上映後には映画・ドラマ情報サイトの豆瓣(douban)で春節映画最下位の5.3点を付けられ、興収は約6億3000万元(約132億円)の低迷ぶりとなっている。

映画はなぜ前売り券販売時の好調を維持できなかったのか―。その理由について「哪吒の勢いに押された」「スクリーン数を減らされた上、上映時間帯が深夜と平日の昼間になっていて観客動員ができなかった」などと指摘されているが、それ以前に「粗い脚本」を問題視する声が圧倒的に大きい。「60回に分けて展開される長編ストーリーを今回は最後の7話ほどを映像化。前に登場する江南七怪の死、洪七公との出会い、降龍十八掌や九陰真経の習得など、重要な展開と人物たちの詰め込み紹介に尺の9割が使われ、これで原作の味が薄められただけでなく、映画としても大ざっぱな仕上がりになってしまい、原作ファンと映画ファンを共に失望させた」というものだ。


興収と口コミで苦戦を強いられている本作だが、映画を見た観客はシャオ・ジャンの演技を認めるとともに、「流量明星」(データを持つスター)の影響力で興収の半分以上に貢献したと評価している。前売り券の購入主体がシャオ・ジャンのファンだからだ。しかし、現在150億元(約3152億円)のトータル興収を達成している今年の春節映画市場規模と比べると、ファンの購買力に限界があることは明らかだ。

ファン経済の限界は今回だけでなく、これまでにも何度も見られた。24年に上映されたワン・ジュンカイ王俊凱)主演の「749局」(3億7500万元、約78億円)、「刺猬(The Hedgehog)」(1億4400万元、約30億円)、「野孩子(Stand By Me)」(2億4100万元、約50億円)の3作品と、ワン・ユエン(王源)の「孤星計画」(1億200万元、約21億円)、ワン・イーボー(王一博)の「維和防暴隊(邦題:FPU 〜若き勇者たち〜)」(5億1100万元、約107億円)がその例だ。

今の観客は「いい映画」を見分ける眼力があるため、制作側はスター効果、ファン経済に頼らず、脚本と制作の質を向上させることが急務との意見が寄せられている。(翻訳・編集/RR)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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