Record China 2025年2月22日(土) 13時0分
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18日、環球時報は、中国の製薬業界が人工知能(AI)と同じように世界を驚かせているとする、英誌エコノミストの16日付文章を紹介する記事を掲載した。
2025年2月18日、環球時報は、中国の製薬業界が人工知能(AI)と同じように世界を驚かせているとする、英誌エコノミストの16日付文章を紹介する記事を掲載した。
記事によると、エコノミストの文章は、中国企業の康方生物が昨年9月、非小細胞肺がんの後期治療で患者の命を11.1カ月延命させ、「史上最も売り上げ利益が高い薬」と呼ばれる米メルクのキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)の5.9カ月を大きく上回る試験薬を開発したと紹介。近ごろAI分野で世界を驚かせた中国では、バイオテクノロジー分野でも急成長を見せており、今や米国に次ぐ第2位の新薬開発国になったと伝え、西洋の製薬企業はますます中国に目を向け、中国企業と大規模なライセンス契約を結んでいるとした。
その上で、中国政府が20年前よりバイオテクノロジーを未来の重要産業として位置付け、改革を進めており、2015年には薬品の審査改革によって申請から初回臨床試験開始までの期間が501日から87日に大幅短縮されたと解説。この改革を進める中、中国では「海亀」と呼ばれる帰国した技術者が増え、国内市場の発展が加速したことでバイオ産業への投資が増え、企業も優れた人材と技術を手に入れるようになったと伝えた。
そして、ジェネリック薬の生産をメインにしていた中国企業は単なる模倣から脱却し、既存薬を改良して、コストを抑えつつ効果や安全性を高める「ファスト・フォロワー戦略」を採用、低コストかつスピーディーに新薬を開発する体制を整えていったと紹介。24年に中国で開発された薬は21年から倍増して4391件に達し、特に抗体薬物の開発で大きな効果を発揮しているとした。
また、世界の製薬業界や薬品管理当局は中国企業の開発速度だけでなく、中国のデータ品質の向上にも気づき始めており、康方生物が開発した新薬の試験結果も米食品医薬品局(FDA)を納得させ、後期試験に進んだと紹介したほか、中国企業はハードルが高い米国市場で直接薬を販売するのではなく、ライセンス契約を結ぶ、あるいは臨床データを分割して現地法人で運営するといった方法に米国への進出を加速させていると紹介した。
文章は一方で、急生長する中国のバイオ企業にも「リスクがないわけではない」と指摘。ライセンス契約が増える中で、資金調達の難しさが課題となっているほか、米中の緊張関係が今後の成長に影響を与える可能性も否めないと伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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