Record China 2025年2月24日(月) 23時0分
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20日、中国のポータルサイト・捜狐に、日本のアニメがなぜ国境を越え、世界中の観客の心を動かすのかについて考察した記事が掲載された。写真はドラえもん。
2025年2月20日、中国のポータルサイト・捜狐に、日本のアニメがなぜ国境を越え、世界中の観客の心を動かすのかについて考察した記事が掲載された。
記事はまず、「多様なエンターテインメントがあふれる現代において、日本のアニメは軽視できない文化的な力となっており、日本に膨大なファン層を持つだけでなく、世界各国でも多くの視聴者を魅了している。『ドラえもん』のような子ども時代の思い出に残る作品から、『NARUTO-ナルト-』のような青春バトル作品、さらには社会現象を巻き起こした『鬼滅の刃』まで、日本のアニメはなぜ言語や文化の壁を越え、多様な国や地域の人々の心を深く揺さぶるのか。その秘密を探ってみたい」とした。
続けて、「日本のアニメの芸術スタイルは、その世界的な魅力を支える基盤である。西洋のアニメーションが比較的リアルな表現を追求するのに対し、日本のアニメはしばしば誇張された表情や、流線型のキャラクターデザイン、鮮やかで多彩な色使いを特徴としている。例えば、『名探偵コナン』に登場するキャラクターの大きな瞳は、キャラクターの個性をより際立たせるだけでなく、視聴者に視覚的な満足感も与えている」と述べた。
また、「日本のアニメは日本の文化的要素を色濃く反映している」とし、「『犬夜叉』に見られる日本の神話や伝説の要素、『進撃の巨人』に描かれる人間性や戦争、そして生存に対する深い考察など、日本の文化や思想が作品の中に巧みに組み込まれている。これにより、日本のアニメは単なる物語ではなく、日本の文化を世界に発信するメディアとしての役割も果たしている」と論じた。
さらに、「日本のアニメは、多くの単純な娯楽作品とは異なり、キャラクターの内面世界を丁寧に描写することに多くの時間と労力を費やし、それによって各キャラクターが鮮明な個性と複雑な感情を持つようになっている。『ONE PIECE(ワンピース)』のルフィの揺るぎない信念と友情、あるいは『CLANNAD -クラナド-』における家族愛や成長の繊細な描写によって、視聴者はキャラクターに自分自身を重ね、まるでキャラクターと共に成長の悩みを経験し、困難に立ち向かう勇気を持ち、勝利の喜びを分かち合っているかのような感覚を覚える。この感情的なつながりこそが、日本のアニメが国境を越え、世界中の視聴者の心を動かす要因となっているのだ」と述べた。
記事は、「日本のアニメが継続的に観客を引きつける理由の一つに、題材の革新性と多様性がある」と指摘。「SFやファンタジー、歴史や現実世界、冒険からバトル、恋愛や日常系まで、日本のアニメは想像しうるあらゆるジャンルを網羅している。この幅広い題材は、さまざまな視聴者の好みに応えるだけでなく、クリエーターに無限の創造の余地を提供している」とし、「例えば『攻殻機動隊』は、SFと哲学を融合させた作品であり、人工知能やネット社会といった最先端のテーマを扱うだけでなく、人間の存在意義や価値についても深く掘り下げている。このように、題材を奥深く追求し、革新を重ねることで、日本のアニメは娯楽として楽しめるだけでなく、高い思想性や芸術性を兼ね備えた作品としての価値も持つようになっている」と考察した。
また、「日本アニメが世界的な人気を博す背景として、グローバル展開戦略がある」とも言及。「ストリーミングサービスやSNS、国際的なアニメイベントなどを通して、迅速に海外市場へと進出し、日本のアニメは世界中に広まり、幅広い視聴者に届くようになった。加えて、日本のアニメ業界は『ファン経済』も積極的に活用しており、キャラクターグッズの販売、声優のファンミーティング、オンライン配信イベントなどを通じて、ファンとの距離を縮め、彼らの帰属意識や忠誠心を高めている。このグローバル展開戦略とファン経済の組み合わせにより、日本のアニメはその影響力をさらに拡大し、業界全体にも大きな経済的利益をもたらしているほか、世界中の視聴者が日本のアニメに触れることで、異文化交流や相互理解の促進にも貢献している」と紹介した。
そして、「日本のアニメが国境を越え、世界中の観客の心を動かすことができるのは、独自の芸術スタイル、深みのあるキャラクター描写、革新的で多様なテーマの探求、そしてグローバルな展開戦略があるからにほかならない。こうした要素によって、日本のアニメは単なる娯楽の枠を超え、異文化交流と相互理解の懸け橋となっている。それは、異なる文化の共通点を私たちに示すだけでなく、アニメを鑑賞する中で感動し、考えさせられ、成長する機会を与えてくれる。今後もさらに優れた日本のアニメ作品が生まれることを期待するとともに、それらの作品が世界中の人々の共感を呼び、深い思索をもたらすことを願っている」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)
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