山東省の小さな村から人工栽培マツタケを籠に詰め日本へ―中国メディア

Record China    2025年2月24日(月) 21時0分

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中国山東省竜口市にある山あいの小さな村では人工栽培マツタケの収穫に追われている。マツタケは収穫後、仕分けされ、籠に詰められて日本に輸出される。写真は人工栽培マツタケ。

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早春を迎えた中国山東省竜口市にある山あいの小さな村で、十数人の作業者らが人工栽培マツタケの収穫に追われている。国営メディアは新鮮なマツタケは収穫後、仕分けされ、籠に詰められて日本に輸出されると伝えた。

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国営新華社通信によると、マツタケは世界的に有名かつ希少な天然薬用キノコで、中国では絶滅危惧種の国家2級保護植物に指定されている。絶滅危惧植物の保護が強化されるにつれ、市場に出回る天然マツタケは年々少なくなってきている。中国の複数の科学研究機関が栽培したマツタケは見た目、品質、食感とも天然物にそっくりで良質な代替品となっている。

竜口市石良鎮豊儀店村の共産党支部書記・慕泉欣氏によると、村では2023年からマツタケ栽培を開始。科学研究機関の協力を得ながら、等級の異なるマツタケを育ててきた。良質で新鮮なマツタケの小売価格は500グラム当たり400~500元(約8400~10500円)になる。

慕氏は2年前、幾度も調査した上で、村にマツタケの栽培・生産技術を取り入れた。村民たちと共に整地や家屋の改築を進めて設備を導入し、地元で長年空き家になっていた家屋をマツタケの栽培場に改造した。

人工マツタケ

栽培場の外には食用キノコ専用の空調が設置され、内部の温度や湿度、二酸化炭素(CO2)濃度などの指標がリアルタイムで表示されている。

慕氏はスマートフォンを起動しながら「スマホでこれらの指標を随時確認できるほか、加圧装置や廊下用殺菌装置、換気スイッチなどの遠隔操作もできる」と語った。

専門家によると、先進的なデジタル技術や現代的な制御技術を活用することで、人工栽培のマツタケは常に一定の温湿度の下で生育できる。自然の気候に左右されず、季節を問わず栽培が可能なため、生産量、品質ともに安定している。自然環境で育った天然物の場合、基準値を超える重金属を土壌から吸収してしまう可能性があるが、人工栽培にはその心配もない。

村民らは日本の高級市場向けに12センチ以上の最高品質のマツタケを厳選している。慕氏は「このクラスになると生産量全体の10分の1程度しかないため、ばら売りをしている」と説明した。

村は川下企業と協力し、マツタケの産業チェーン延伸にも取り組んでいる。村内にあるマツタケ製品展示館では、さまざまなマツタケの加工製品が展示されている。慕氏は内服液を指差しながら「これはマツタケ数本を搾ったもので、味も香りも良く、マツタケそのものの味を閉じ込めている」と話した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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