韓国・全羅南道咸平郡が2008年に純金162キロなどを使用して制作し、設置した「黄金のコウモリ像」。これまで「血税の無駄遣い」と批判されていたが、韓国紙は金の価格が連日高騰する中、価値が10倍近くにも上昇し、一転して「投資の成功例だと逆に評価され始めた」と伝えた。

朝鮮日報によると、「黄金のコウモリ像」は韓国の天然記念物で絶滅危惧種1級に指定されているクロアカコウモリ162羽が1999年2月に咸平郡大東面高山峰地域一帯の洞窟で群れをなして生息していることが確認されたため、これを記念して05年に制作に着手、08年に完成した。

当時は材料費として純金162キログラムに27億ウォン、銀281キログラムに1億3000万ウォン、合計28億3000万ウォン（現レートで3億円）かかった。そのため、高さ2．18メートル、幅1．5メートルの「黄金のコウモリ像」に対しては市民から「血税の無駄遣い」との指摘が殺到した。

韓国取引所によると、12日現在で金の価格は1グラム当たり15万8870ウォン（約1万6900円）。今年1月2日（1グラム当たり12万8790ウォン）に比べ23％も高騰している。

第2次トランプ米政権が海外各国に追加関税を課したことから、経済の不確実性が拡大し、安全な資産の需要が高まって金の価格が上昇を続けている。

金価格の高騰で咸平郡の「黄金のコウモリ像」の価格も261億5563万ウォン（金価格257億3694万ウォン、銀価格4億1840万ウォンなど）まで約10倍に跳ね上がった。このため、「テスラ、エヌビディア、ビットコイン」より成功した投資例だとの評価が相次いでいる。

金の価格上昇に伴い、「黄金のコウモリ像」は19年3月には3人組の窃盗犯による犯行の標的にもなった。3人組は切断機とハンマーを持って像を盗もうとしたものの、未遂に終わった。ロックが外された入り口の鉄製シャッターが3分の1ほど上がったところで盗難警報機が作動。犯行道具をその場に置いて逃走したが、後日逮捕された。

「黄金のコウモリ像」は長くクロアカコウモリ生態展示館の地下に保管され、通常は非公開で展示期間のみ公開されてきた。しかし、昨年4月、咸平チョウ祭りに合わせて咸平エキスポ公園の咸平追憶工作所1階特別展示館に移設され、常時観覧が可能になった。（編集/日向）

함평군의 대표 상징물인 황금박쥐상은 2008년 제작 당시 순금 162kg에 27억원이 들었다. 16년이 지난 지금 가치는 10배 오른 약 231억원에 달한다. pic.twitter.com/a8XH0GhYUl

— James (@King_James_Kim) November 3, 2024