Record China 2025年2月23日(日) 21時0分
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広東省中山市に拠点を置く金三玩美は、製品である成人用ラブドールに人工知能(AI)機能を搭載して使用者との感情交流を実現したことで売り上げを大いに伸ばしている。
中国の情報/ニュースサイトである騰訊網などはこのほど、成人用ラブドールに人工知能(AI)機能を搭載して使用者との感情交流を実現したことで売り上げを大いに伸ばしている、広東省中山市に拠点を置く金三玩美を紹介する記事を発表した。
同社を創業した劉江霞最高経営責任者(CEO)のは、製品のシリコン製ラブドールに早い時期からAI大規模言語モデルを登載して反応能力や意思疎通機能を強化したことで、ユーザーにより良い体験を提供してきたと説明した。同社が現在利用しているAIは、米国企業のMeta(メタ)によるLlama(ラマ)などのオープンソースAIだが、中国で開発されたAIのDeepSeek(ディープシーク)の導入も計画しているという。
同社の最新シリーズの「MetaBox」は柔らかい肌、敏感な反応、まばたきなどの動作ができるだけでなく、ユーザーはやさしさ、活発さ、知性などについての8種類の異なる「性格」を選べるという。また、最大で直近3カ月までの記憶能力があり、以前のやりとりにを反映させた会話が可能という。
「MetaBox」の購入者が絶賛しているのは、ドールの感情伝達能力で、使用者の行為が前回より良ければ称賛し、逆に悪くても「大丈夫よ。2分でもスゴかった」などと慰めの言葉をかけてくれるという。
ドールの価格は1500-2000ドル(約22万4000-29万8000円)で、AIによる交流機能を利用するには別途100-200ドル(約1万5000-3万円)の追加料金が必要だが、金三玩美は1年間無料で提供している。劉CEOによると、すべてのデータはローカル側に保存されており、使用者は削除することもできる。また、金三玩美はローカル側に保存されているデータにアクセスできないため、使用者のプライバシーが守られているという。
金三玩美は2010年の創業で、当初は衣装用マネキンの製造が主だったが、その後は「擬人化」されたラブドールの製造販売に転向した。現在では世界最大のラブドールの製造業者であり、中国からの同類商品の輸出の40%以上が同社製だ。
劉CEOは2024年に取材を受けた際に、かつては日本企業がラブドール市場は日本が主導しており、その価格は8万-10万元(約165万-210万円)だったが、金三玩美が参入したことで価格は10分の1以下に下落したと説明した。また、同社は製品にAIを導入しただけでなく製造過程でも、かつては人手に頼っていたが3DモデリングをAI利用により自動化した。
金三玩美は、人型ロボットの製造業者との提携により、顔の表情が変化したり、不要な振動を軽減するドールも開発した。これらは、同社製品が「単なるドール」ではなく、人の伴侶たる人型ロボットに進化しつつあることを意味する。専門家によると、現在のところ最も成熟したAIの収益モデルは、感情面での伴侶を提供することという。(翻訳・編集/如月隼人)
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