Record China 2025年2月25日(火) 9時0分
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義烏の商店経営者の間でディープシークの利用が急速普及している。靴下を販売する傅江燕さんが作成した海外向け販促動画では、アラビア語やスペイン語の音声と傅さんの口の動きが同期している。
夫と共に靴下を販売する傅江燕(プー・ジアンイエン)さんは、カメラに向かって「一、二、三、四、五(イー、アル、サン、スー、ウー)」と発音して、さらに売り込み用の文章を入力した。すると、傅さんがアラビア語やスペイン語などさまざまな言語で商品を説明する映像が合成された。それぞれの言語による傅さんの口の動きと音声は一致している。傅さんが輸出用の新たな「武器」として導入したのは、中国で開発された人工知能のディープシーク(DeepSeek)だ。雑貨類などの販売店が集まる浙江省の義烏では、ディープシークを利用した業務の改革が急速に進んでいる。中国メディアの光明網が伝えた。
傅さんの店では、アジア、アフリカ、南米などに靴下を毎年2000万足輸出している。傅さんは最近になり、ディープシークを利用した動画をよく見かけるようになり、自分の商売にも利用してみようと思った。ディープシークがさまざまな言語による動画を生成するには10分もかからず、それぞれの地域の顧客の好みに応じたBGMをかぶせることもできるという。これまで海外向け販売で大きな問題だった「言葉の壁」は、ディープシークを使うことで、軽々と乗り越えることができた。販売側にとっては、新たな広大な市場が出現したことになる。
事務用品販売店を経営する女性の任小玲(レン・シャオリン)さんは、地域で同じく店を経営する女性5人と共に、AIを活用したネット販売の講習会に出席することにした。講習内容には、ディープシークを使って経営を改善する方法も含まれていた。任さんはすでに、ディープシークを使って事務用品の流行の方向性を分析しており、商品を紹介する動画や販売促進文章の生成も試みたという。
任さんは、「義烏の女性経営者はとても勤勉だと言われていますが、市場の変化があまりにも速いので、新たな技術を取り入れる必要があるからです。これ(ディープシーク)は新規顧客の開拓や新規注文の獲得に役立ちます」と説明した。ディープシークのようなAIアプリケーションは単なる道具であり、重要なのはそれをどのように活用するかであり、AIと協力してAIを最大限に活用することを学ぶ必要があるという。
義烏では、ますます多くの商店経営者がAI技術を貿易ビジネスの「新たな標準装備」として取り入れている。経営者らは市場の急速な変化を受け入れ、自主改革を積極的に進めることで、世界各国との競争で先手を取ることを心がけているという。AIの利用は単なる言語翻訳や動画制作といった「初歩的な応用」にとどまらない。AIは「技術ツール」から「戦略的頭脳」へと進化し、効率と規模の両面での飛躍が産業チェーンや供給チェーンを大きく書きかえつつある。
中国インターネット協会研究センターの呉沈括(ウー・シェンクオ)副主任は、AIには「大量データの深層分析」と「未来のモデルの精密な予測」の二つの非常に際立った利点があると指摘した。中央財経大学中国インターネット経済研究院の欧陽日輝(オウヤン・リーフイ)副院長は、AIはもはや遠い未来のハイテクではなく、あらゆる普通の商店主が簡単に利用できるツールになっていると述べ、大規模モデルAIは経営者らに、さらに新たな驚きをもたらすだろうと予測した。(翻訳・編集/如月隼人)
— 中国動画 (@RC00547555) February 23, 2025
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