「Tech Trends 2025」の中国語版が25日、デロイト中国によって北京で発表された。

「Tech Trends」は、人工知能（AI）が六つの主要なテクノロジートレンドを先導し、企業の未来地図を再構築するとの見通しを示した。「空間コンピューティングによるインタラクション革命の先導」を例に、空間コンピューティングがマンマシンインタフェースの形を再構築しつつあると指摘。技術の大規模な普及には、ハードウェア・ソフトウェアプラットフォーム、専門スキル、思考モデルの多重ボトルネックを克服する必要があるとした。また、AIによるエンパワーメントによって、空間コンピューティングは実用ツールから企業の価値創出の中心へと進化しつつあるとした。

デロイト中国でコンサルティングサービスとモデル転換の全国統括パートナーを務める孟暁凡（モン・シャオファン）氏は、「現在、AIはかつてない速度で企業のさまざまな面を再構築している。新世代のインフラ運用から意思決定支援に至るまで、AIはすでに企業の将来の発展における中心的な原動力となっている」とした上で、「AIの潜在能力を十分に発揮するには、企業は戦略や人材、組織構造、特にデータ領域において全面的な調整を実現しなければならない」と語った。

これまで企業は既存の大規模言語モデルを導入する傾向があったが、こうしたスケール化されたソリューションは専門性と柔軟性の両立が難しかった。「Tech Trends」 は、個別のニーズの増加に伴い、より多くの企業がカスタマイズされた小規模モデルへとシフトしていることに注目。将来的には、従来の「適用可能なアプリが常にある」から「適用可能な知的エージェントが常にある」という新たなパラダイムへとシフトする可能性を指摘した。

「Tech Trends」は、AIが単なるソフトウェアという形の限界を突破し、ハードウェア革新の新たな時代へと邁進しつつあることを指摘。特に医療機器やロボティクスの分野で、AIを統合したエッジコンピューティングデバイスが大きな応用可能性を持つとした。（提供/人民網日本語版・編集/NA）