中国で進むAI無料開放の波、雇用と経済に与える影響が今後の課題

CRI online    2025年2月27日(木) 13時50分

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中国でAIの無料開放が急速に進んでいます。

中国で人工知能(AI)の無料開放が急速に進んでいます。検索大手の百度(バイドゥ)は自社の生成AI「文心一言」を4月1日から全面的に無料開放すると発表しました。これにより、すべてのPCユーザーやアプリ利用者が最新のAI技術を無料で利用できるようになります。オープンAIはチャットGPTの無料版でGPT-5を無制限に使用できるようにすると発表し、グーグルは最先端のAIモデルをすべてのユーザーに提供すると明らかにしました。AIの無料開放が進むことで、企業や個人の利用が加速し、ビジネスや生活に大きな変化をもたらすことが予想されます。

しかし、AIの急速な普及は雇用情勢にも大きな影響を及ぼしています。中国では企業がAIを活用することで業務の効率化を図り、従業員の削減を進めるケースが増えています。特に、カスタマーサービスやデータ処理などの単純労働を担っていた従業員はAIに仕事を奪われるリスクが高いと指摘されています。実際に、一部の企業ではAI導入後にカスタマーサービス担当者の95%を削減したという事例も報告されています。この流れが加速すれば、失業率の上昇や労働市場の変化は避けられないでしょう。

一方で、AIの進化は新たな産業や雇用の創出にもつながる可能性があります。例えば、中国の三大通信事業者である中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)、中国電信(チャイナテレコム)は、オープンソースの大規模言語モデルのディープシーク(DeepSeek)と全面的に接続し、AIを活用した新しいサービスの開発を進めています。これにより、5G技術やクラウドコンピューティング、ビッグデータ分析といった分野でのイノベーションが加速し、新たな雇用機会が生まれる可能性もあります。

さらに、AIを活用したクリエーティブ分野や教育分野での需要も拡大しています。AIを活用したコンテンツ制作、プログラミング支援、データ分析など、新たなスキルを必要とする職種が増えており、従来の仕事がAIに置き換わる一方で、新しい働き方が求められています。政府や企業がAIリテラシー向上のための教育プログラムを整備し、労働者のスキル転換を支援することが重要になります。

AIの無料開放がもたらす影響は計り知れません。企業の競争力向上やイノベーションの促進といったメリットがある一方で、雇用への影響や産業構造の変化といった課題も浮上しています。技術革新と社会的影響のバランスをどのように取るかが、今後の大きな課題となるでしょう。(提供/CRI

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