2025年2月26日、中国のポータルサイト・捜狐に、日本のグルメアニメを深夜に見ると「飯テロ」になる料理たちの魅力について紹介した記事が掲載された。

記事はまず、「アニメの世界において、日本のグルメアニメはその美しい映像と生き生きとしたストーリーによって、さまざまな料理が鮮やかに視聴者の目の前に描き出される。それは単に料理の作り方やおいしそうな見た目を見せるだけではなく、料理の背後に込められた感情や文化をも伝えてくれる。それぞれの料理がまるで一つの物語のようであり、登場人物たちが料理を中心に繰り広げる日常や絆が、視聴者を魅了してやまない」とし、日本のグルメアニメ5作品を紹介した。

1作目は「異世界食堂」だとし、「同作は、幻想的な世界観が特徴のグルメアニメである。物語の舞台は、日本の片隅にある地下の老舗食堂。『洋食のねこや』と名付けられたこのレストランは、毎週土曜日になると異世界へと通じる神秘的な扉を開き、さまざまな種族や国から訪れる不思議な客人たちを迎え入れる。この店で提供される地球の洋食は、異世界の住人にとっては斬新で、驚くほど美味な料理となる」と説明した。

そして、「その中でも、トンカツは異世界の客人たちにも人気の料理。黄金色に輝くサクサクの衣をまとったトンカツが運ばれると、芳醇（ほうじゅん）な香りが瞬く間に広がる。獣人の戦士が一口頬張れば、カリッという軽快な音が響き、ジューシーで柔らかな豚肉のうま味が口いっぱいに広がる。その豊かな食感に、彼はこれまで味わったことのないほどの満足げな表情を浮かべる。このトンカツは異世界において特別な存在となり、異世界の客人たちに新たな味覚体験をもたらした。彼らは世界を越えた料理の魅力に触れ、トンカツを囲みながら温かく心躍る時間を過ごす。そして、トンカツをめぐる物語が展開される中で、客同士の心の距離も縮まり、視聴者はただ食の魅力を堪能するだけでなく、人と人との絆やぬくもりまでも感じ取ることができるのだ」と論じた。

2作目は「鹿楓堂よついろ日和」だとし、「同作は、和風喫茶『鹿楓堂』を中心に展開される。この店を切り盛りするのは、個性豊かな4人の美男子店員たち。彼らは訪れる客においしい茶と菓子を提供するだけでなく、その悩みに寄り添い、ともに成長していく、心温まる物語である」と述べた。

その上で、「この趣ある喫茶で、主役といえる存在が『和菓子』である。和菓子作りを担当する中尾椿（なかおつばき）は、その卓越した技術によって和菓子の魅力を余すことなく表現する。種類は実に多様で、職人たちは季節ごとに異なる和菓子を創作する。和菓子を口にすると、その小さな一口の中に、まるで癒やしの力が宿っているかのように感じられる。忙しい日常の中で『鹿楓堂』に足を運び、和菓子とともに香り高い抹茶を味わいながら、店内の穏やかな雰囲気や店員たちの温かい笑顔に包まれる時間は、心の疲れや悩みをふっと忘れさせてくれる。和菓子は心の拠り所でもあり、そこには日本の伝統文化が息づき、人と人との思いやりや温もりが込められている。アニメを鑑賞する中で、視聴者もまたこの優しさに満ちた力に心を打たれるのだ」と強調した。

3作目は「中華一番！」だとし、「同作は、その卓越したストーリーと驚くべき中華料理の数々によって、多くの人々の子ども時代の思い出となった名作グルメアニメである。物語は料理を愛し、天賦の才能を持つ料理人の少年・劉昴星（リュウ・マオシン）が料理の世界で成長していく様子が描かれる」と紹介した。

それから、「数々の食欲をそそる料理の中でも『黄金開口笑』は特に際立っている。この料理は、激しい料理対決の中で、まんじゅう独自の魅力を示すため、熟考と試行錯誤を重ねた末に生み出された。その調理過程は、まさに創意と技術の完璧な融合である。『黄金開口笑』は中華料理の無限の可能性を示したと同時に、中華料理が重視する食材の組み合わせや、色、香り、味のバランスの重要性を体現している。柔らかい牛肉と滑らかな春雨の組み合わせは多様な食感を生み出し、カリッとした黄金色の外皮とジューシーな餡が絶妙に調和し、忘れられない味わいを生み出す。この料理を通じて、視聴者は中華料理の奥深さを実感するとともに、中華料理人が常に新たな挑戦をし、創造を続ける精神をも感じ取ることができる」と言及した。

4作目に「食戟のソーマ」を挙げ、「同作は下町の定食屋の息子である料理人の少年・幸平創真（ゆきひらそうま）を中心に展開する。彼は突如超エリート料理学校『遠月茶寮料理学園』に編入することとなり、そこで学生たちとの一つ一つの激しい『食戟（料理対決）』を通じて自分の実力を証明していく」とした。

そして、「数多くの目を見張る料理の中で、創真が作る鶏卵の天ぷら丼は特に際立っている。その理由は一見平凡に見えるが、その中においしさだけではなく、料理に対する愛情と追求がこめられているからだ。創真は、普通の食材を使い、彼自身の努力と革新によって驚くべき料理を作り出した。そして、それは私たちにたとえ平凡な日々であっても、自分の努力と情熱を通じて不平凡な素晴らしさを創り出せることを示している。この鶏卵の天ぷら丼は、夢に対する執念と生活への愛情の象徴であり、私たちが夢を追い求める道を勇敢に進み、常に探求し革新し続けるように励ましてくれる」と考察した。

5作目に「衛宮さんちの今日のごはん」を挙げ、「同作は、温かい日常が広がる独特な世界を私たちに見せてくれる。この愛とぬくもりに満ちた家で、衛宮士郎（えみやしろう） が心を込めて準備する手料理が、家族や友人たちとの素晴らしいひとときとなっている」と述べた。

そして、「その中でも、士郎手作りの親子丼は家庭の味が詰まった料理。親子丼を作る過程は複雑ではないが、食材に対する敬意と家族への思いやりが至る所に表れている。鶏肉と卵はまるで家族間の絆のようにしっかりと結びついており、鶏肉の柔らかさは家族間の愛情と気遣いを表し、卵の滑らかさは家族間の寛容さと理解を象徴している。そして米は主食として、家庭の基盤のように、すべてのぬくもりと幸せを支えている。この料理は、単にお腹を満たすだけのものではなく、感情を伝えたり、心をつなげるものでもある。忙しい日々の中で、親子丼を食べることで、家族の絆が深まり、温かい雰囲気の中で親子の愛情が感じられる。このような感情のつながりは、他の料理では感じることができないものだ」と分析した。

記事は最後に「これらのグルメアニメに登場する料理は、どれも独特の魅力と物語を持っている。それぞれが美しい映像と繊細な描写で、料理の色、香り、味を伝え、視覚的に楽しませてくれるだけでなく、登場人物たちの料理への愛情や追求、そして料理を通して人々の感情や文化を伝え、心に響く感動を与えてくれる。皆さんも日本のグルメアニメの世界で、ぜひおいしそうな料理と心温まる物語を体験してほしい」とまとめた。（翻訳・編集/岩田）