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中国のポータルサイト・網易に中国のテレビで日本アニメが見られなくなった理由について紹介した記事が掲載された。資料写真。
中国のポータルサイト・網易に中国のテレビで日本アニメが見られなくなった理由について紹介した記事が掲載された。
記事はまず、「かつて学校が終わると家へ急いで帰り、テレビで『ドラえもん』や『スラムダンク』を見るのを楽しみにしていた日々を覚えているだろうか。あの頃の日本アニメは多くの人々の子ども時代の一部だ。しかし、今日ではテレビの画面からほぼ姿を消してしまった。その背景には、06年に起こったある出来事が大きく関係している」と言及。それが、テレビなどのメディアを統括する中国国家広播電影電視総局(広電総局)が発表したゴールデンタイムにおける海外アニメの放送を禁止するという規制だと説明した。
そして、「この規制により、毎日午後8時から9時のゴールデンタイムには海外アニメの放送が禁止され、中国アニメと海外アニメの放送比率も7対3に制限された。この政策は突如として発表されたわけではなく、すでに2000年ごろから放送比率を制限する動きがあった。しかし06年の規制によって、より厳格な制度へと移行された。この規制の目的は、当初弱体であった中国のアニメ産業を支援することだった。当時、日本アニメが中国市場の約90%を占めており、中国アニメは資金、技術、創造性の面で劣勢に立たされていた」と論じた。
その上で、「放送制限が施行された結果、『喜羊羊と灰太狼』や『藍猫淘気三千問』といった中国アニメが急速に市場を席巻した。もっとも、制作レベルが低い作品も多く、例えば2100万元(約4億円)の総製作費をかけながらも酷評された『雷鋒の物語』のような例もあった。しかし、この政策の恩恵により、業界は成長のための機会を得ることができたのも事実だ」と述べた。
また、「中国のテレビ局がアニメを『子ども向け』と位置付けていたことも、日本アニメが姿を消した一因だ。日本アニメの主な視聴者層は青少年で、戦闘や推理といった要素を含む作品が多かった。しかし、それらの内容が保護者から問題視されることがしばしばあった。例えば、『名探偵コナン』は『犯罪を助長する』と批判され、『進撃の巨人』のような作品は『暴力的すぎる』として放送禁止リストに入れられた」とした。
一方で、「テレビでの放送規制と同時期に、インターネットが急速に普及し始めた。中国の動画共有サービス・AcFun(エーシーファン)やbilibili(ビリビリ)が登場し、日本アニメの視聴環境はテレビからインターネットへと移行した。ファンの有志による字幕翻訳の活動によって、視聴者はリアルタイムで最新の日本アニメを楽しめるようになった。他方、中国アニメも政策と市場の相乗効果により進化を遂げ、『秦時明月』や『一人之下』といった作品の作画やストーリーの質が向上し、徐々に若年層からの支持を集めるようになった」と論じた。
その上で、「06年の規制は文化の多様性を制限したが、一方では中国のアニメ産業に成長の機会を与えた。また、テレビから日本アニメが姿を消したことで、映像文化の一部が失われたが、その代わりにより自由なインターネット環境が発展するきっかけともなった。今、スマートフォンで日本アニメを視聴していると、かつて家族や友人とテレビの前に集まり、放送時間を心待ちにしていた時代が懐かしく思い出されるかもしれない。その時代はもはや記憶の中の輝きとなったのだ」とし、「皆さんはこのことについてどう思うだろうか?」と問い掛けた。
この記事に、ネットユーザーからは「世界を受け入れなければ、世界から淘汰されるだけ」「(日本アニメの勢いが)怖すぎて結局規制をかけることにしたんだろう」「bilibiliにある日本アニメなんて、ほんのわずかだろう?」「(前のコメントに対して)ネットの日本アニメが少ない?それはここ数年の日本アニメの質も下がっていて、テレビで放送しても視聴率が取れないからだ。それならウルトラマンや布袋劇(台湾の人形劇)を見たほうがマシ」とのコメントが寄せられた。(翻訳・編集/岩田)
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