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内乱を首謀した罪で起訴・勾留されていた韓国の尹錫悦大統領が釈放された。韓国紙は「保守パワーを強めて帰ってきた」と報道。「与野党の方程式が複雑に」との見方を示した。写真は韓国国会議事堂。
昨年12月の「非常戒厳」宣言をめぐって内乱を首謀した罪で起訴され、勾留されていた韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が8日、釈放された。熱烈な支持者に迎えられた尹大統領について、韓国紙は「保守パワーを強めて帰ってきた」と報道。「与野党の方程式が複雑になった」との見方を示した。
年明け以降の政治情勢に関して、中央日報は「52日間の拘束期間中、尹大統領の政治的パワーは強まった。最近の世論の流れは昨年12・3戒厳直後の支持率(韓国ギャラップ調査11%、昨年12月第2週)とは異なる」と指摘。「50%近い一部の世論調査会社の信頼性問題は別にしても、尹大統領を中心に保守が結集したということに異見はない。匿名を求めた世論調査会社の関係者は『尹大統領が逮捕・拘束される過程で弱者のイメージが形成された』『野党のオーバーペースが保守層の反発心を強めた』と説明した」と報じた。
続いて「尹大統領の政治的な力は広場でも可視化した」と論評。「弾劾反対集会がピークを迎えた三一節(3月1日の日本からの独立運動記念日)にソウル光化門と汝矣島に約12万人(警察非公式推算)が集まったのが代表的な例だ。両集会は全光焄(チョン・グァンフン)牧師と新教団体セーブコリアが主催した」と述べた。
さらに「釈放と同時に保守陣営内の尹大統領の求心力はさらに強まる状況だ」と言及。「与党『国民の力』は尹大統領を拘束した高位公職者犯罪捜査処(公捜処)と現在弾劾審判中の憲法裁判所に向けて激しい反応を見せた。権性東(クォン・ソンドン)院内代表は9日の記者懇談会で、裁判所は内乱罪捜査権限のない公捜処が捜査したのが違法ということであり、憲法裁が今回の釈放決定を参考にして弁論の再開も必要だと主張した」と伝えた。
一方で中央日報は「最大野党の『共に民主党』と李在明(イ・ジェミョン)代表の計算も複雑になった」と記述。「沈宇正(シム・ウジョン)検察総長責任論」を提起しながら強攻モードに転換した。尹大統領釈放が憲法裁の弾劾宣告に影響を及ぼしかねないという危機感からだ。このために与野党対立の激化が避けられなくなった中、李在明代表が注力してきた『右寄り』の動きにも弾みが付きにくくなった」とした。
同時に記事は「こうした雰囲気が今はプラスになるという見方もある」と紹介。共に民主党のある重鎮議員は「尹錫悦の再登場で緩まった野党がまた結集する契機になった」と分析した。同党指導部に属する議員は「最近、党内選挙方式をめぐり隔たりが少なくなかった上、李在明代表の『非李派-検察内通』発言で騒がしかったが、尹錫悦のおかげですべて消えた」とし、「早期大統領選挙が『尹錫悦のアバター対李在明』構図になれば当然、われわれが有利ではないだろうか」と話した。(編集/日向)
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