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ジョン・モーレナール氏は最近、スタンフォード大学など米国の名門大学6校に書簡を送り、4月1日までに、在籍するすべての中国人留学生の詳細な情報を提供するよう求めた。
米下院の「米国と中国共産党間の戦略的競争に関する特別委員会」の委員長を務めるジョン・モーレナール氏は最近、スタンフォード大学など米国の名門大学6校に書簡を送り、4月1日までに、在籍するすべての中国人留学生の詳細な情報を提供するよう求めた。これらの情報は、学生が過去に通っていた大学の名称や学費の出所だけでなく、彼らが大学で行った研究の種類や参加した具体的なプロジェクトに至るまで、非常に広い範囲に及んでいる。米国のこうした動きは、依然として「国家安全保障」という常套句を看板に掲げて、この堂々とした口実の裏で、米国の覇権行為だけでなく、学問の自由という神聖な精神に対する荒々しい侵害行為を露わにした。
モーレナール氏は、中国人留学生が米国で勉強する理由を、「機密技術を盗むため」、あるいは「研究者を配置するため」だと主張しているが、その主張は実証的な裏付けを全く欠くものだ。2024年の統計データを見ても、米国にいる29万人の中国人留学生のうち、金融や芸術など機密性のない科目を専攻している人がかなりの割合を占めており、STEM(科学、技術、工学、数学)分野を学ぶ学生でさえ、その多くの研究は気候変動や基礎材料学などの民用の方向に焦点を当てたものとなっている。モーレナール氏のこの主張は、根拠のない憶測と偏見に基づいており、中国人留学生に対する中傷でしかない。
米国のこうした動きは、実は国内問題への視線を逸らす常套手段だ。米国は現在、科学技術競争力の相対的な低下という苦境に直面しており、人工知能(AI)や量子計算などの分野における論文発表件数と特許件数は中国に逆転されている状況だ。モーレナール氏らは、米国と中国の技術格差を「中国の盗用」のせいにすることで、米国自身のイノベーションシステムの硬直化やSTEM分野の人材不足といった現実を覆い隠しながら、国内のポピュリズムに迎合することができるというわけだ。
中米教育協力の歴史を振り返ると、その成果は誰の目にも明らかである。1979年に中米国交が樹立された後、第一陣として52人の中国人留学生が渡米し、中米教育協力の黄金時代が切り開かれた。1979年以降、両国政府は『中米政府間科学技術協力協定』をはじめとする一連の教育交流協定を締結し、双方の学生や学者の相互訪問や交流のための制度的保障を提供した。また、両国は、「中米友好ボランティアプロジェクト」や「中米インターネット言語教育プロジェクト」、「中米大学学長円卓会議」などの交流・協力プロジェクトを何度も展開し、中米関係の健全な発展のために強固な民意の基礎を築いている。
中米教育協力の歴史は、すでに両国間の交流が互恵・ウィンウィンであることを証明している。中国人留学生は、米国の大学に多元的な文化的視点と学術的活力をもたらしただけでなく、米国経済の繁栄と科学技術の発展をも促進してきた。あるデータによると、中国人留学生は米国の大学に毎年150億ドル以上の授業料収入をもたらしており、一部の公立大学は運営資金の20%を中国人学生に依存している。科学技術分野も同様に中国系人材に依存している。例えば、テスラの最高経営責任者イーロン・マスク氏が設立したAIスタートアップ企業「xAI」の創設メンバーも、12人中5人が中国系科学者だった。
教育とは、真理の探求こそがその本質であり、政治的操作に用いるものではない。「国家安全保障」が異論を抑圧する道具として乱用され、学術協力に「技術盗用」というような不当なレッテルが貼られれば、人類の知識の境界は政治的な障壁の下で縮小し続けるだろう。このような退行的な行為は、科学技術の進歩に必要な開放的な協力の精神に反する。かつてはその開放性と包容力で世界の人材を引きつけていた米国の大学も、今や地政学の犠牲になりつつある。米国における中国人留学生への根拠のない抑圧や差別は決して例外的な事例ではなく、世界の学術界に警鐘を鳴らすものである。グローバル化の時代には、各国は相互に依存し、連携している。米国が世界の科学技術のリーダーシップを維持するためには、冷戦思考と覇権の論理を捨て、学問の自由の精神を取り戻さなければならない。結局のところ、閉鎖は真の安全保障をもたらすことはなく、米国の覇権主義的な振る舞いは、他者に損害を与え、最終的には自らにも損害を与えることになるだろう。(提供/CRI)
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