中国軍が非戦闘支援にディープシークのAIモデルを使用―香港メディア

Record China    2025年3月27日(木) 7時0分

拡大

香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、中国軍が非戦闘支援に中国のAI新興企業、ディープシークのAIモデルを使用していると報じた。

シンガポール華字メディアの連合早報によると、香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、中国人民解放軍が非戦闘支援に中国の人工知能(AI)新興企業、深度求索(ディープシーク)のAIモデルを使用していると報じた。

それによると、解放軍中部戦区総医院は3月初めにディープシークの大規模言語モデル「R1-70B」の組み込みと配備を承認し、医師に治療計画を提案できるようになったと発表した。患者のプライバシーとデータのセキュリティーを重視し、すべてのデータはローカルサーバー上で保存・処理されるという。

同様の配備は、中国の高官や軍人が治療を受け、機密性の高い個人情報が保管されているとみられる北京の解放軍総医院(通称:301医院)などでも確認されている。

301医院の上級ソフトウエアエンジニア、レン・ハオ氏は、中国の病院情報化に関する業界団体のウェブサイトに掲載された報告書で、301医院と中国のハイテク大手、華為技術(ファーウェイ)の提携について詳述している。このプロジェクトは、ファーウェイのAscendにディープシークのR1モデルを導入し、ローカルナレッジデータベースを構築することを目的としている。

ディープシークのモデルは、中国共産党中央軍事委員会の指揮下にある武装警察部隊の一部でも、日常的な身体訓練や心理カウンセリングに使用されている。海南武警総隊の政治工作部はSNSへの投稿で、兵士らが不安への対処や身体計画立案にディープシークのモデルを使用している例を共有した。

南京国防動員弁公室は2月に発表したユーザーガイドで、AIモデルが緊急避難計画や国防教育、産業資源調査などの分野で効率的な支援を提供できることを詳述した。

米ジョージタウン大学安全保障・新興技術センター(CSET)の研究員、サム・ブレスニック氏によると、解放軍はまず病院や兵士の訓練プログラムなどの非戦闘環境に大規模言語モデルを配備することで、より機密性とリスクが高い地域での応用に先立って技術的および運用上の課題に対処できる。解放軍は以前から軍事上の意思決定におけるAIの潜在的有用性を強調してきた。ディープシークのR1のような先進的なモデルの出現がその分野で役立つ可能性がある。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携