「ちいかわ」に「鬼滅の刃」、MLBは中国にどのような影響を与えたのか―中国メディア

Record China    2025年4月4日(金) 19時0分

拡大

31日、中国メディアの新浪網に「『ちいかわ』や『鬼滅の刃』など、MLBは中国にどのような影響を与えたのか」と題した記事が掲載された。資料写真。

(1 / 2 枚)

2025年3月31日、中国メディアの新浪網に「『ちいかわ』や『鬼滅の刃』など、MLBは中国にどのような影響を与えたのか」と題した記事が掲載された。

その他の写真

記事はまず、「日本のMLB東京シリーズは社会現象レベルの大ブームとなり、その規模はチケットの販売開始当日に約30万人が殺到し、転売市場で最高で200万円以上もの高値がつくほどだった。試合には23社のスポンサーが集まり、東京スカイツリーは試合に合わせたライトアップを実施。東武鉄道の特急列車はMLB仕様にラッピングされ、渋谷の商業施設・MIYASHITA PARKにはポップアップストアが設けられた。また、全国128の映画館が試合を同時中継し、『ポケットモンスター』とコラボした開幕セレモニーではピカチュウがユニホームを着て登場。それはまるで16年のリオオリンピック五輪旗引継式での東京のプレゼンテーションをほうふつさせるようだった」と述べた。

続けて、「東京ドームのMLBオフィシャルストアには140台のレジが用意され、日本のスポーツ関連企業・Fanaticsの記念グッズの売上は約60億円に達した。日本のアーティスト・村上隆氏とコラボした限定アパレルは発売直後に完売。『投資商品』とまで称されるほどの人気を博した。また、今回のMLB東京シリーズの公式戦2試合の日本の平均オンライン視聴者数は2400万人に達し、6試合の合計来場者数は25万人を超えた」と言及した。

また、「MLB東京シリーズが東京全体を巻き込む一大イベントとなった一つの大きな要因は『故郷に凱旋した世界的スーパースター』であり『100年に一度の天才』と称される大谷翔平の存在だ。中国のSNSでは、野球に関心のない人でさえ彼の名前を耳にすることがある。彼らは日本旅行中に撮った大谷の写真を投稿し『この男は一体誰なのか?なぜ数歩歩くだけで至る所で見かけるのか?』と問いかけることも少なくない。実際、日本ではあらゆる場所に大谷の広告が掲載されている。あまりに頻繁に目にするため『どうすれば大谷翔平を見かけずに済むのか?』というチャレンジさえ成立するほどだ」とした。

さらに、「今回のMLB東京シリーズが多くの人々に印象を残したのは、さまざまな異業種コラボによるグッズ展開があったからだ。その中でも特に注目されたのが、ここ数年で中国でも爆発的な人気を誇る日本のアニメ『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ(通称・ちいかわ)』である。中国のSNS・小紅書(RED)では『ちいかわ』に関する話題の閲覧数がすでに約40億回を超えている。『ちいかわ』のスタンプはネット上で飛び交い、限定版のキャラクターのぬいぐるみは長蛇の列を作らなければ買えないほど大人気である」と説明した。

そして、「今回のMLB東京シリーズでも『ちいかわ』とコラボグッズを発売したところ即完売となり、受注生産の再販売まで行われた。ここ数年、中国のグッズオタク界隈で人気の作品には『ちいかわ』や『鬼滅の刃』などが含まれる。MLB東京シリーズもまた『鬼滅の刃』とのコラボレーションムービーを制作。この短編アニメには、大谷や山本由伸といった日本のトップ選手たちも登場し、中国のSNS上でも広く拡散され、野球というスポーツの枠を超えて話題になった」と紹介した。

MLB

記事は、「現在のところ、中国の野球市場はまだ若い。人々は映画、アニメ、グッズ、有名スターとのコラボなど、さまざまな切り口から野球の世界に入ってくる。例えば、日本の人気野球アニメ『ダイヤのA』は、中国では『ハイキュー!!』ほどの人気はないものの、一定の市場がある。今年3月、上海で開催された『ダイヤのA』のポップアップストアには、購入者が途切れることなく訪れ、オープン初日には事前予約が必要なほどの盛況ぶりだった。また、商品が売り切れるスピードも非常に速かった」と述べた。

また、「MLBは中国で常に『クロスオーバープロモーション(複数のメディアを組み合わせて相乗効果を狙う広告手法)』を展開してきた。スポーツ選手や芸能人とコラボしたり、有名な実況者を招いて解説を行ったり、『ちいかわ』コラボグッズをプレゼントしたり、多方面でのプロモーションを実施している。こうしたクロスオーバープロモーションを続ける理由は、少しでも野球に興味を持つ可能性のある人を逃したくないからだろう。例えば、MLBのシーズンパスを購入したある人は、中国版TikTok・抖音(Douyin)にて『MLBは本当に試合を見逃してほしくないらしい。夜中の4時ですらリマインドのSMSを送ってくる。試しに見てみるか、どうせまだ寝てないし』と冗談交じりに投稿していた」とした。

その上で、「MLBにとって、試合や商業イベントを米国外で開催することは、リーグの再活性化にとって不可欠な戦略である。今年の東京シリーズは、MLB史上最大規模のスポンサーシップを誇る国際大会となり、昨年のソウルシリーズに比べてスポンサー収益が240%増加した。そして中国市場では、このように『クロスオーバープロモーション』という方法で、『野球』というスポーツの枠を超えてアプローチすることがMLBの主要な戦略であり、今後も続けていくべき方向性なのである」と論じた。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携