1話数分で構成されるマイクロドラマが活況を呈しているが、このところ誰もが知る有名スターの参入が相次ぎ、新たな話題を提供している。

コロナ禍を経て以降、中国ドラマ界では低予算・短時間で完成するショートドラマが量産されて人気を集めてきたが、最近ではさらに短い尺のマイクロドラマが新たな娯楽ジャンルとして定着している。中国映画界を長年けん引してきた74歳の女優リウ・シャオチン（劉暁慶）が12日、中国のSNS・微博（ウェイボー）で新たなマイクロドラマ主演作をPRした。

リウ・シャオチンは3月に公開された「萌宝助攻：五十歳婚寵」が初のマイクロドラマ作品となった。5日間で撮影された同作は、1話につき1分～3分半で構成され、配信スタートから24時間以内に有効再生回数は3500万回を突破した。早くも2作目が登場したことで、リウ・シャオチンの精力的な活動も話題を集めている。

武侠ドラマ「神雕侠侶」の最も美しい小龍女としても有名な香港の女優カーマン・リー（李若彤）も、マイクロドラマに参戦している。主演作の「午後玫瑰」は有効再生回数が1億8000万回を突破したほか、2月には東方衛星テレビで放送され、放送初日から同時間帯の視聴率3位の好成績を収めた。

このほか、香港の映画監督のウォン・ジン（王晶）、俳優エリック・ツァン（曾志偉）、女優アンジー・チウ（趙雅芝）といった映画界の重鎮や著名スターも出演だけでなくプロデュースや投資といった形での参入が報じられている。

中国メディアの網易（Net Ease）によると、中国のマイクロドラマの2024年度の市場規模は505億元（約9888億円）となった。25年度は635億元（1兆2430億円）と予想され、順調に発展した場合、27年には800億元（約1兆5700億円）を突破すると予想されている。また24年6月のデータで、マイクロドラマのユーザー数は5億7600万人に達し、マイクロドラマの関連企業は8万社を超えている。（Mathilda）