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スウェーデン当局は15日、昨年バルト海で2本の海底ケーブルが切断されたことについて、中国船籍の貨物船が「意図的に」錨を引きずったことを示す証拠は見つからなかったと発表した。
スウェーデン当局は15日、昨年バルト海で2本の海底ケーブルが切断されたことについて、中国船籍の貨物船が「意図的に」錨を引きずったことを示す証拠は見つからなかったと発表した。仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)が同日付で伝えた。
2024年11月17日、スウェーデンのゴットランド島とリトアニアを結ぶ海底ケーブルが切断され、翌18日にはフィンランド・ヘルシンキとドイツの港を結ぶ海底ケーブルが切断された。この事故をめぐっては、中国船籍の貨物船「伊鵬3号」による破壊行為が疑われている。
スウェーデン事故調査局(SHK)は報告書の中で、伊鵬3号がスウェーデン南東沖で約1日半にわたり錨を引きずりながら180カイリを航行し、その過程で2本の通信ケーブルを切断したことを確認したとした。ただ、「ケーブルを意図的に切断したと断定することはできない」としている。
同局は「この事件には二つの仮説がある。一つは、船が意図的に錨を投下し、海底インフラに損害を与えたというもの。この仮説に反対する理由としては、高速航行中に錨を投下すれば船に大きなリスクをもたらし、錨の操作中に船や乗組員が重大な損傷を受ける可能性が非常に高いという点が挙げられる」と指摘した。
また、「もう一つの仮説は、錨が適切に固定されていなかった、あるいはまったく固定されておらず、そのために錨が緩んだというものだ」としつつ、伊鵬3号が損傷を受けておらず、また錨が長時間海底にとどまっていたことから「この仮説も一定程度、実際の状況と食い違っている」と記している。
同局によると、伊鵬3号への立ち入り検査と乗務員への聞き取りが許可されたのは事故から1カ月以上が経過した後で、電子データへのアクセスは認められなかった。同局は「われわれの評価は、スウェーデン検察当局による予備調査を妨げるものではない」と説明している。なお、本件については、スウェーデン、フィンランド、ドイツの3カ国がそれぞれ調査を行っている。(翻訳・編集/北田)
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