Record China 2014年10月23日(木) 8時58分
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22日、「家電王国」日本は誰に負けたのだろうか?写真は中国の家電量販店。
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2014年10月22日、家電・電子大手のソニーはこのほど、スマートフォン(多機能携帯電話)やテレビなどの消費電子製品の売り上げが低迷を続けているため、来年3月までの2014年度には2300億円の損失が出る見込みであると発表した。これに先だって、ソニーはパーソナルコンピューター(PC)事業を売却し、テレビ事業を分社化し、従業員を1万人削減したのに続けてさらに5000人を削減した。今年度は08年からの7年間で6回目の巨額赤字になるという。中国経済網が伝えた。
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ソニー、パナソニック、シャープ、日立、東芝、NECなど、かつて一世を風靡した日本の代表的家電メーカーが、ここ数年は相次いで経営に苦しんでいる。あるメディアは、「日本の家電」は世界の伝統的家電産業の中で最高レベル、最優秀、最高の保証の代名詞だったが、衰退に向かう今の流れをくい止めることはできず、近い将来には、世界の家電大手の中にパナソニックやソニーやシャープといった日本のメーカーの姿がみられなくなると予想する。
つい先日まできら星のごとく光り輝いていた日本の家電が低迷したのはなぜだろうか。原因は複雑で錯綜している。日本の家電メーカーは戦略決定で誤りを犯した、タイミングに恵まれなかった、インターネット技術の急速な発展や国際経済・産業局面の変化に遭遇した、後発組の米国・韓国・中国などの家電メーカーに全面的に挟み撃ちされた、などさまざまな要因がある。
20世紀末から21世紀初頭にかけて、ビデオレコーダーが人気を集めていた。次世代のデジタルビデオレコーダー市場を席巻しようと、日本の家電メーカーは相次いで巨額の費用を投入して研究開発を進めてきた。こうしてソニーとパナソニックが主導するブルーレイ陣営と東芝が主導するHD DVD陣営が形成され、数年にわたる激しい競争の結果、東芝はHD DVDビデオレコーダーの製造終了を発表し、ソニー側が勝利を収めた。
だが競争者たちの予想に反して、インターネットの高速化と雨後の竹の子のように次々に現れた動画視聴サイトによって、高額のデジタルビデオレコーダーを買う意味が根本的になくなってしまい、消費者も以前のように憧れの気持ちや消費意欲をもたなくなってしまった。ソニー陣営のブルーレイディスクは二大陣営の戦いでは勝利を収めたが、市場で巨額の利益を獲得することはできなかった。それどころか、ビデオレコーダーは長期低迷の大きな原因の一つになったのだ。
パナソニックは薄型テレビの発展において、ソニーと同じように重大な戦略ミスを犯した。今世紀初頭、シャープや東芝などは次世代薄型テレビの発展で液晶テレビに重点を置いたが、パナソニックはプラズマテレビを重視した。液晶は大型画面の問題を解決しただけでなく、消費電力の少なさや省エネ・環境保護性能、使用寿命の長さなどの優位点から消費者の人気を集め、プラズマテレビは徐々に競争力を失っていった。パナソニックが2100億円を投入して設立した尼崎のプラズマテレビパネル工場は、稼働からわずか1年半で閉鎖に追いやられた。
コンピューターとインターネットの普及、高性能のスマートフォンの出現が、日本の家電メーカーの得意としていた携帯音楽プレーヤー、コンパクトデジタルカメラ、ゲーム機に巨大なダメージを与えた。日本メーカーのこれらの消費電子製品の売上は年々減少し、営業成績も悪化を続けた。
韓国、中国本土、台湾などの家電メーカーは後発組の利点と安価な労働力を武器に、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、スマートフォンの各分野で攻勢をかけ、米国のアップル社も技術的優位とブランドの強みを利用して日本の家電メーカーを挟撃した。米アップル、韓国のサムスンとLG、中国本土と台湾のメーカーの挑戦を受け、日本のメーカーは戦おうにも力不足に陥った。深刻な内憂外患の中、「巨星が墜ちた」のも必然の成り行きだといえる。
日本の家電メーカーは苦しくもがき続けた時期を経て、今はこれまでを振り返り、整備改革と産業のモデル転換に大いに力を入れようとしている。家電製品はすでに「赤字の元凶」であり、日立、東芝、三菱電機、NECなどは家電事業を縮小して、脱家電化をはかろうとしている。こうしたメーカーは海外の家電事業から撤退し、国内の家電生産の規模を縮小し、主業務の発展に力を傾ける道筋を描いている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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