2014年11月12日、今年4月に韓国南西部の珍島沖で起きた客船「セウォル号」沈没事故で、殺人罪などに問われていた船長イ・ジュンソク被告ら運航担当乗組員15人に対する判決公判が11日、光州地裁で開かれ、遺棄致死罪や船員法違反の罪などでイ被告に懲役36年が言い渡された。新華社が伝えた。

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裁判所は、海難救助部隊が現場に到着した際、乗客に対する脱出命令の放送も流すよう乗組員に指示したとのイ被告の主張を認めたほか、「検察の提出証拠だけでイ被告が乗客らの死亡を認識していたとみるのは困難」として、殺人容疑は認めなかった。

一方、負傷した同僚を見捨てて逃げたとして殺人罪に問われていた機関長については同罪を適用し、懲役30年を言い渡した。同判決について、裁判所は「必要な措置を講じず、乗客を死亡させただけでなく、同僚2人がけがをして倒れているのを目撃しながら放置し、死に至らせた」と糾弾した。

他の乗務員13人には、懲役5〜20年の刑がそれぞれ言い渡された。

検察側が無期懲役を求めていた1等航海士は懲役20年、2等航海士は懲役15年の判決だった。

韓国・聯合ニュースによると、裁判を傍聴していた遺族らは判決に強く反発。裁判の傍聴席からは「（修学旅行中の）子どもたちが何人亡くなったと思っているのか」「子供の命の価値はたったこの程度なのか」の声も飛んだ。

事故は4月16日に韓国南西部の珍島沖で発生し、救出されたのは172人のみ。これまでに中国人4人を含む295人の死亡が確認され、9人が行方不明となっている。（提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤）