日本の消費増税延期、アベノミクスへの失望広がる―中国紙

Record China    2014年11月22日(土) 14時15分

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20日、日本でアベノミクスへの失望が広がっている。写真は東京駅。

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2014年11月20日、中国証券報によると、安倍首相は18日夜の記者会見で、21日に衆議院を解散し、総選挙を前倒しで行うとの方針を宣言した。また、消費税の10%への引き上げは18カ月延期して2017年4月に行うとした。

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アナリストによると、安倍首相が解散総選挙を宣言して消費増税を延期することを決めたのは、前日に発表された第3四半期のGDPが年率換算1.6%減と予想以上の落ち込みを示したことが大きいと見られる。日本は、2四半期連続で下落という自律的景気後退局面に入った。

アベノミクス」は当初、大規模な金融緩和と財政刺激によって短期的な効果を上げた。だが現在、その効果には疑問がつきつけられ、大規模な刺激だけでは日本経済の復興は難しいのではとの見方も強まっている。

▼効果を失ったかも知れない「アベノミクス」

安倍首相は18日の記者会見で、消費税率の10%への引き上げについて、「消費税10%への引き上げを法定どおり来年10月には行わず、18カ月延期すべきであるとの結論に至った」とした上で、その後さらに延期することはないと断言した。

多くの海外メディアは、「アベノミクス」の効果は失ったかもしれないと報道している。米紙「ワシントン・ポスト」によると、日本の第3四半期の経済データは、安倍首相が売り込む「アベノミクス」がすでに日本経済を促進できていないことを示している。「アベノミクス」は、超金融緩和政策と財政支出の大幅拡大、経済構造の調整によって円安を誘導し、輸出を引っ張ることで、企業の利益と国民の所得を増大し、消費を刺激し、経済の振興をはかるものだった。だが円安と物価上昇の影響で、庶民の実質所得はむしろ下がり、消費税引き上げの経済へのマイナス影響も明らかとなっている。

▼日本経済に暗い見通し広がる

前日に発表された日本の第3四半期のGDPデータが予想以上の落ち込みとなったことや、多くのメディアがすでに関連報道を始めていたことから、安倍首相の発表は市場にとっては「想定内」のできごとだった。関連する多くの機構は、日本経済の先行きと「アベノミクス」の前途は期待薄との評価を下し始めている。

世界三大格付け機関の一つであるフィッチ・レーティングスは、日本が消費税の引き上げを延期したことは、日本の格付けに「重大な影響」を与えるとした。同社は年末までに、日本に対する格付け評価を完了する。

ニューヨークメロン銀行のアナリスト、サイモン・デリック氏は、日本の消費増税延期は多くの人が予測していたが、「個人的には安倍政権が消費税引き上げを完全に諦める可能性もあると見ていた」と語る。金融市場にとっては、消費税の引き上げは、日本の財政均衡を促進する要素と考えられる。そのため消費税引き上げの取りやめは、投資家を日本国債市場から離れさせ、日本国債の収益率を高めることになった。

ゴールドマン・サックスは、日本の第3四半期のGDPが予想をはるかに下回ったことは、日本経済が再び衰退局面に入ったことを示しており、消費税引き上げの延期は予想通りだったとの見方を示した。4月の消費増税でGDPが落ち込んだのは、在庫調整を主要原因の一つと見ることができる。だが第2四半期に大きく落ち込んだ消費の成長が第3四半期にも盛り返していないことは、内需の復興がまだ遠いという現状を示している。(提供/人民網日本語版・翻訳/MA・編集/武藤)

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